古代史の散歩道 - 伎楽面 木彫第2号
‘'伎楽面 木彫第2号''(ぎがくめん もくちょう,Gojo mask for Gigaku Performance)は
正倉院
に収蔵されている伎楽面である。
概要
本面は「獅子児」と言われる獅子を操る若々しい少年という役柄である。展示歴は2022年まで1回とかなり少ない。
構成
「獅子」の墨書銘をもつ。頭髪は黒色で塗る。その他は白色塗り。黒色部分は石英が検出された。白色部分は炭酸カルシウムと石英を検出する。
獅子児の役割
伎楽では治道という行列の先導役のあと、獅子の手繩をとる獅子児のさばきにより、獅子が様々な踊りを披露する。獅子が行列の先導役を勤めるのは「祓い」の役割があったとされる。
現在の獅子舞の原型である。獅子をあやす役の獅子児は、獅子一頭につき二人がつく。
類例
法隆寺
献納による
東京国立博物館
に「伎楽面 師子児」がある。白下地彩色を施しており、額は群青、唇に朱が塗られている。頭頂には円い銅板を釘止めし、その下に褐色の毛が押えられているので、彩色が異なる。
飛鳥時代
の7世紀とされる。クスノキ製彩色であり。
展示歴
伎楽面 木彫第2
1964年 – 第17回
管理
名称 :伎楽面 木彫第2号
倉番 :南倉 1
用途 :楽器・楽具
技法 :木竹工
寸法 :縦25.5cm,横19.4cm,奥行19.6cm
材質:桐 顔面は彩色(白) 頭部は黒漆塗
参考文献
奈良国立博物館
(2008)「正倉院展60回のあゆみ」奈良国立博物館
木村法光・成瀬正和他(1988)「X線分析による宝物の材質調査」(年次報告)[正倉院年報]10号,pp.61〜62