古代史の散歩道 - 金銀荘横刀
金銀荘横刀
(きんぎんかざりのおうとう)は、
正倉院
に保存されている短刀である。
概要
短寸であることから明治時代に横刀の名称が付けられた。中世以降の長脇差のサイズである。把は香木の
沈香
製、鞘は木製で皮を貼り、黒漆を塗り、金銀
平脱
技法により飛雲や獣を表す。金具は魚々子地に銀製鍍金で唐草の毛彫を施す。刀身は鎬造である。
武器武具
国家珍宝帳
に太刀は100口が献納されたが、恵美押勝の乱時に多くが出蔵され、戻らなかった。残る太刀は55口あるが、いずれも反りがない直刀である。その形式から見て、奈良時代の太刀と考えられる。
管理
名称:金銀荘横刀 第4号
倉番:中倉 8
用途: 武器・武具
技法:漆工
寸法:全長54.4 把長14.8 鞘長39.0 身長34.6 茎長12.8
材質・技法 :把は沈香 鞘は木製黒漆塗 金銀平脱 金具は銀台鍍金・金銅 刀身は鎬造
出展歴
名称:金銀荘横刀 第4号
1940年 - 帝室博物館、皇紀2600年記念正倉院御物特別展
1957年 - 第11回
1959年 - 正倉院宝物展(
東京国立博物館
)
1997年 - 日本のかたな (
東京国立博物館
)
2009年 – 第61回
参考文献
奈良国立博物館
(2008)『正倉院展60回の歩み』奈良国立博物館