古代史の散歩道 - 古語拾遺
古語拾遺(こごじゅうい)は平安時代初期の貴族の斎部広成が取りまとめた歴史書である。

概要

宮中祭祀を担当していた斎部氏が、正史に漏れている伝承を書き記したものである。平城天皇?から朝儀に関する召問があり、それに応えるために作成された。神代では『古事記』や『日本書紀』などの史書から漏れた斎部氏に伝わる伝承を記載する。津田左右吉?は史書としての価値は低いと評価したが、近年では再評価されつつある。

構成

構成は以下の通りである。
  • 本文
    • 神代の古伝承  天地開闢、日神、素神、大己貴神、天孫
    • 神武天皇以降、天武天皇までの古伝承
    • 古伝承から漏れた十一条
    • 御歳神祭祀の古伝承

成立

807年(大同2年)2月13日に作成されたとされている。写本によっては、806年(大同1年)とするものがある。

参考文献

  1. 斎部広成・西宮一民(校注)(1985)「古語拾遺」岩波書店