鶏は縄文時代には日本におらず、弥生時代になって中国大陸から伝わった。弥生時代の長崎県壱岐市の
カラカミ遺跡と
原の辻遺跡からニワトリの骨が出土している。
東南アジアのセキショクヤケイを家畜化したものとされる。セキショクヤケイはキジ目キジ科に分類される鳥類である。優れた飛翔能力をもつ。雑食性であり、地上や樹上で果実、種子、根、昆虫などを食べる。繁殖は年一回、一夫多妻で、地上の枯葉や草で営巣する。体重は成鳥で1kg弱程度である。
当時の鶏は現在より小さく、現在のチャボ程度と考えられている。
遺跡から鶏の骨が出土することは少ないため、1集落で数羽程度の飼育数と推測されている。
鶏卵や食肉用ではなく、時告げ鳥であったと考えられている。時計代わりに利用されてきた。
古墳時代には、ニワトリ形埴輪が多く、4世紀前半に登場し、九州から東北地方まで出土例がある。