古代史の散歩道 - 三雲南小路遺跡
三雲南小路遺跡
(みくもみなみしょうじいせき)は、福岡県糸島市井原に位置する
弥生時代
の遺跡である。
概要
北部九州最大規模の弥生時代の墳墓をもつ。墳丘は東西32メートル×南北31メートルの正方形と推定される。
伊都国
の王の墓と考えられる。三雲南小路遺跡に並ぶものは
須玖岡本遺跡
(春日市)以外にはない。三雲南小路遺跡は「
三雲・井原遺跡
」の一部である。
出土品の一部は伊都国歴史博物館に展示される。
調査
江戸時代の文政5年(1822年)2月、三苫清四郎が住宅の土塀を築こうと南小路の畠の土を取ろうとして偶然発見された。当時の様子を記録した『柳園古器略考』(青柳種信著)に、甕棺の大きさは「深三尺餘、腹經二尺許」であり、高さが90センチメートル以上、胴の直径が60センチメートルほどもある巨大なもので、その巨大な甕棺が二つ、口を合わせて埋められていた(1号甕棺)と書かれる。1975年、2号甕棺が発見された。胴の直径が90センチメートルの巨大な甕棺二つを口を合わせて埋められた。平成の学術調査により周溝をもつことが判明した。
遺構
遺物
銅鏡57面以上、
碧玉製の勾玉1個、
ガラス製の勾玉 個、
ガラス製の管玉 個、
ガラス製の垂飾1個
銅剣 – 1本が現存
金銅製四葉座飾金具
銅戈 1
朱入小壺
指定
平成29年10月13日 -国史跡に指定された。
アクセス
名称:三雲南小路遺跡
所在地: 糸島市井原
交 通: JR筑肥線筑前前原駅からバスで15分
参考文献
大塚初重(1996)『古墳事典』東京堂出版
青木敏(2022)『古墳図鑑』日本文芸社