古代史の散歩道 - 三国遺事
三国遺事
(さんごくいじ,Three Kingdoms Legacy)は
高句麗
?
、
百済
?
、
新羅
?
の三国の遺聞や逸事を記述した歴史書である。
概要
古代史の正史「
三国史記
」に記されない遺聞を高麗時代の僧「一然」(普覚国師 、1206―89)が晩年にまとめた著作であり、弟子の「無極」が一部を補筆した。朝鮮古代研究の基本史料となる。
巻頭に年表として王暦を記載する。李朝中宗代(1506〜44)の慶州刊本が影印される。
目次
王暦
紀異第一
紀異第二
興法第三、
塔像第四
義解第五
神呪第六、
感通第七、
避隠第八、
孝善第九
底本
原版は残っていない。朝鮮中宗7年(正徳・1512)に刊行された木版本『三国遺事』(正徳本・ソウル大学奎章閣所蔵)が底本となる。再刊本,天理図書館所蔵の今西本 (5巻9編) が現存する。1964年、学習院東洋文化研究所から今西本(李朝中宗七年慶州板本景印)が影印刊行された。
参考文献
佐伯有清
訳(1988)『三国史記倭人伝 他六篇: 朝鮮正史日本伝 1』岩波書店
村上 四男(1994)『三國遺事考証』塙書房
一然, 金思ヨプ(1997)『完訳三国遺事』明石書店
一然, 朝鮮史学会編,末松保和校訂(1974)『三国遺事』国書刊行会
袴田光康(編,許敬震編(2013)『「三国遺事」の新たな地平―韓国古代文学の現在』勉誠出版
三品彰英
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(1975)『三国遺事考証 上』塙書房
三品彰英(1979)『三国遺事考証 中』塙書房
村上四男(1994)『三国遺事考証〈下之1〉』塙書房
一然(1964)『三国遺事』学東叢書、学習院東洋文化研究所