古代史の散歩道 - 四隅突出型墳丘墓
四隅突出型墳丘墓
(とくしゅつぼ)は四角い方墳に四隅が突き出し、ヒトデのような形をした墓制である。糸巻型との別称もある。
概要
日本海沿岸の島根県から富山県までの地域に分布する弥生時代末期から古墳時代初期に現れる墓制である。丘陵尾根上、台地縁辺部に立地し、地山を削り出して、一部に盛り土を形成する。対角線の延長上に突出部をもつ。1辺20m前後である。裾に石列や石垣状の施設を巡らしたり、斜面に平石を貼ったりし、単独葬または複数の人物を木棺土壙墓や箱型石棺に埋葬する。
事例
西谷墳墓群
杉谷4号墳 富山県。一辺約25、四隅が突き出した形で、周囲に溝がめぐる。
参考文献
大塚初重(1996)『古墳事典』東京堂出版