古代史の散歩道 - 新羅琴
新羅琴(しらぎこと、しらきこと)は、新羅楽で用いられる12弦の琴である。

概要

長さ約5尺(約1.5m)で、各弦に琴柱を立てる。。正倉院奈良時代の新羅琴の実物3面が残る。ほぼ完全な形は2つで、南倉に1個の残欠がある。朝鮮では伽耶琴と呼ばれる楽器である。『国家珍宝帳』によると、「金鏤新羅琴」が2面あったが、一時貸し出したあと、別の新羅琴、「金泥絵形(金泥絵木形)」と「金薄輪草形鳳形」の2面が代納されたという(823年・弘仁14年)

伽耶琴

大加耶末期の王の嘉実王(嘉悉王、嘉室王)のもとで楽師の于勒により開発・演奏され、後に伽耶国が新羅に統合されたことに伴い、于勒とその弟子たちによって改良・完成され受け継がれたとされる。伽倻琴は宮廷音楽に採用され,新羅楽のなかで発達した。素材は桐で、伽椰琴の丸い上板は空を、平たい下板は地を象徴し、下から見ると中が空いている。これは天と地の間の空間を意味する。

正倉院

参考文献