古代史の散歩道 - 赤銅合子
赤銅合子
(しゃくどうのごうす,Lided Copper Bowl with Pagoda-Shaped Knob)は、
正倉院
に保存されている合子である。
概要
合子はふた付きの小さい容器を意味する。第一号は宝瓶形の鈕をつける。古様の卵形の形状である。鈕は金銅製、他はほぼ純銅で赤褐色を呈し、今日でいう赤銅とは異なる。鍛造のあと轆轤挽きで仕上げる。第三号は七重の相輪形の鈕をつけて塔形とする。胴部は横に膨らんだ球形とする。台脚は末広がりである。座金の一部には銀を用い、つまみの部分に黄銅を用いるが。他はほぼ純銅である。鈕と蓋、身と台脚は座金と鋲を駆使して接合する。香を入れる容器として用いた。
管理
第一号
名称:赤銅合子 第一号
倉番:南倉 29
用途:仏具
技法:金工
寸法:径7.3 高11.5 重310.3
材質・技法 :銅鍛造 紐は金銅 座金は金銅・錫
第三号
名称:赤銅合子 第三号
倉番:南倉 29
用途:仏具
技法:金工
寸法:径8.8 高15.0 重310.4
材質・技法 :銅製 相輪・座金は金・銀
出展歴
第一号
1940年 - 帝室博物館、皇紀2600年記念正倉院御物特別展
1979年 - 第32回
1991年 - 第43回
2011年 - 第63回
第三号
1961年 - 第32回
1970年 - 第23回
1983年 - 第35回
2006年 - 第58回
2014年 - 日本国宝展(
東京国立博物館
)
2019年 - 正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―(東京国立博物館)
参考文献
奈良国立博物館
(2008)『正倉院展60回の歩み』奈良国立博物館