古代史の散歩道 - 短甲
短甲
(たんこう)は鎧の一種で鉄小札を横矧にして、鋲や組紐、革等で綴合わせてつくった防御具である。
概要
古代の鎧には短甲と
桂甲
とがある。短甲は腰から上を防御するための甲冑である。
古墳時代
の中期から
奈良時代
にかけて桂甲が現れた。短甲よりも柔軟性がある。挂甲は短甲より丈が長く、部品の数も多い。古くは伽和羅(かわら)といわれ、
日本書紀
、
古事記
に記載される。胸腹部の前後を守るだけで挂甲に比べると短いので、短甲と称されたと思われる。
形状
短甲は三角形、横長、縦長の薄い鉄板を革綴りまたは鋲留で製作する。胴丸式短甲と二枚胴式短甲とがある。
出土
肩甲付短甲形埴輪
女狭穂塚古墳
から出土
鉄製短甲 東耕地3号墳 東松山市加美町地内 5世紀後半
鋲留短甲
野中古墳
?
大阪大学蔵
参考文献