古代史の散歩道 - 沈香木画双六局
沈香木画双六局
(じんこうもくがのすごろくきょく)は、
正倉院
に保存されているゲーム盤である。
概要
盤面を
木画
で装飾し区画を設ける。盤面区画は3×5の15升目に、面積がせまい、20のヘリ升目がある。
構成
檜の天板と蘇芳染を施した
黒柿
の床脚からなり、天板の側面にも
黒柿
を貼る。床脚の大部分は1988年(明治31年)の修理時に補われている。天板の表面を木画により矢羽根紋の界線で内外に分ける。界線の内部は
沈香
の木目が象牙の白線で分けられる。内区の四隅と外区の1区画おきに
木画
による花文が配置される。
用途
双六を行うための盤とされているが、
木画紫檀双六局
「
紫檀木画双六局
第3号」のような立ち上がりがないため、双六盤ではないという指摘がある。升目の数から将棋盤でもないと指摘される。用途不明の遊戯盤である。
管理
名称:沈香木画双六局 第2号
倉番:中倉 172
用途: 遊戯具
技法:木竹工
寸法:縦29.0 横43.7 高7.3
材質・技法 :檜
沈香
・
黒柿
貼 界線は
象牙
木画
(
黒檀
・鉄刀木・
象牙
など)
出展歴
名称:沈香木画双六局 第2号
1955年 - 第9回
1978年 - 第31回
2001年 - 第53回
2022年 – 第74回
参考文献
奈良国立博物館
(2008)『正倉院展60回の歩み』奈良国立博物館
奈良国立博物館
(2022)『正倉院展第74回』仏教美術協会