古代史の散歩道 - 土師器
土師器
(はじき)は
古墳時代
から
平安時代
まで使われた、弥生土器の系統を引く素焼の土器である。
概要
土師器は、粘土紐巻き上げ法によって成形するのが通常である。祭祀用土器では手づくね法がとられている。焼成温度は800度といわれる。色調は全体に赤身を帯びる。
日常生活用具のひとつである。壺、甕、坏、高坏、器台、盤、甑、椀などがある。整形には叩き、刷毛目、磨き、なで、削り、押さえなど、多様な手法が取られるが、地域差がある。
用語
平安時代の文献『延喜式』や『和名抄』に「波爾」を「はじ」と読む。
出土例
壺は群馬県太田市の
石田川遺跡
?
皿は宮城県仙台市の
郡山遺跡
?
高坏は奈良県天理市柳本町出土 東京国立博物館蔵 8世紀 重要文化財
土師器甕 奈良時代・神亀6年(729) 東京国立博物館 奈良市都祁甲岡町 小治田安万侶墓出土
参考文献
大塚初重(1982)『古墳辞典』東京堂出版