古代史の散歩道 - 刀子
刀子
(とうす,knife)は現在のナイフや小刀に相当する短い刃物である。
概要
古墳時代に多数の古墳から出土しており、副葬品として一般的である。奈良時代では文房具のひとつとして使われた。
木簡
や
竹簡
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の文字を書き間違えたとき、それを削って修正するために使われた。紙は当時、貴重であった。切る部分の刀身、持つ部分の柄、刃の部分から柄の一部を収納する鞘などで刀子は構成される。
大阪府大阪市平野区の
喜連東遺跡
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出土の「刀子と錫装の柄」は古墳時代中期(5世紀後半)で、大阪文化財研究所保管が保管する。
正倉院
烏犀把漆鞘樺纒黄金珠玉荘刀子
小三合水角鞘御刀子
緑牙撥鏤把鞘御刀子
十合鞘御刀子
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小三合水角鞘御刀子
黄楊木把鞘刀子
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青石把漆鞘金銀鈿荘刀子
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沈香把鞘金銀荘刀子
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黒柿把鞘金銀荘刀子
出土例
青銅刀子 -
三崎山遺跡
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(山形県飽海郡遊佐町)では大陸との交易によって入手したとみられる約3000年前の刀子が出土した。
帯執り金具のついた刀子 - 十五郎穴横穴墓群館出第35号墓(茨城県ひたちなか市)
刀子2 - 埼玉稲荷山古墳から出土