古代史の散歩道 - 馬鐸
馬鐸(ばたく)は、馬の胸にさげる鈴の一種である。

概要

馬鐸の内側の天井部から「舌」が下がっており、馬が走って揺れると音が出る。胸繋(むながい)の革帯に下げる。
馬鐸や馬鈴などで飾られる「飾り馬」は、古代の豪族が所有し、儀式に用いられていた。飾り馬から鳴り響く音色は、豪族の権威を示す象徴であった。
裾広がりの筒形品で横断面は偏円形、上面には吊るすための鈕がつくことがある。青銅製,扁円筒形で,形は銅鐸に似ている。文様は珠文、格子文が片面にだけ鋳出されるのが通常である。

起源

中国において殷代に祖型がある。日本では古墳時代後期から出土する。中国では馬鈴とよぶ。

事例

  • 馬鐸 - 東川端遺跡
  • 梅田萱峯墳丘墓? – 鳥取県東伯郡琴浦町大字梅田
  • 馬鐸 - 能美市西山9号墳出土、古墳時代 6世紀
  • 赤坂今井墳丘墓? – 京都府京丹後市