古代史の散歩道

律令制国のもとでは「大和国」であった。古代では奈良盆地内のみを指していた。『続日本紀』によると737年(天平9年)から 10年間は「大養徳国」と書かれた。

鎌倉〜室町時代を通じて他の国々と異なり守護はおかれなかった。中世では大和国の守護職は興福寺が掌握し、一国の支配権を確立していた。

1568年?（永禄11）織田信長が京都に進駐すると、筒井順慶は信長の大和代官となる。
織田氏が滅ぶと大和一国は豊臣政権の直轄領となり、秀吉の実弟豊臣秀長が郡山城に入り、河内、和泉をあわせて100万石を治めた。ついで、文禄検地では大和一国は44万石と査定された。

江戸時代の「大和国」は天領?であった。1868年?(明治元年)になり、大和鎮台という役所が設置された。1871年?に廃藩置県があり、大和国内に15県ができ、そののち、大和全域を管轄する奈良県が作られた。一時、堺県に合併されたり、大阪府に合併されたりしたが、1887年?に大阪府から独立して、奈良県が再設置された。