縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

四十塚古墳(しじゅうづかこふん)は埼玉県深谷市にある円墳である。

概要

櫛挽台地は荒川左岸に広がる台地で。荒川により形成された扇状台地である。標高は扇頂部で100m、扇端部は35mから50mである。四十塚遺跡に方形周溝墓が6基検出されている。
四十塚古墳は昭和8年の農地開墾の際に消失した古墳である。開墾作業で出土したものは近所の小学校に寄贈されたが、その中で銀杏葉3点は行方不明となった。五鈴付鏡板付轡は馬具の一種で、現在確認されているものとしては全国に5例目であり、非常に希少なものである。
鉄製横矧板鋲留短甲は、打ち延ばして裁断した薄い鉄の板を鉄鋲で留めて組み上げた武具である。県内にある資料のうち唯一全体像が復元されたものである。

調査

発掘調査は平成12年10月2日から平成12年10月20日にかけて行われた。

馬具

  • 鈴杏葉
鋳造による全長7.6cm、幅7.7cmの小型品である。鈴はほぼ同じ大きさで、径3.1cm、中に小石が1つ入れられている。
  • 辻金具
鉄製の十字型である。中央に鉢状の盛り上がりの無い平板型である。5.1cm×4.4cmである。杏葉は雲珠もしくは辻金具と皮や布の帯を介して垂下されるもので、杏葉が辻金具に直接結びつけられている例はそれほど多くはない
  • 鈴付楕円型鏡板付轡
鋳造製の鏡板の周囲に5個の鈴を配するものである。鏡板内部は同心円状に二重に珠文を巡らせるほか、縁の稜線上と立聞にも鋲を意識したように珠文は鋳だされている。

遺構

主体部は自然石で構成された舟形礫槨である。
  • 主体部長 3.6メートル(残存部)
  • 主体部幅1.8メートル(残存部)

出土品

  • 横矧板鋲留短甲、
  • 五鈴付鏡板付轡、
  • 楕円形鏡板付轡、
  • 鉄斧、
  • 鉄鏃

築造時期

副葬品から5世紀末頃と推定されている。

展示

指定

  • 平成15年3月18日 - 出土品は県指定有形文化財に指定された。

アクセス等

  • 名称:四十塚古墳
  • 所在地:
  • 交通:

参考文献

  1. 江上波夫(1993)『日本古代史辞典』大和書房
  2. 深谷市教育委員会(2008)『四十塚古墳 第4次調査』
  3. 北武蔵の古墳群、豊かな副葬品」朝日新聞.2023年3月22日

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