漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん,Lotus-flower-shaped Pedestal for Incense Burner,Wood with Painting,Known as “koin-za”)は正倉院に伝わる香を焚くための炉盤の台座である。通称「香印坐」と呼ばれる。
同型・同大の甲号と乙号とがある。両者で1対として仏前に捧げられたと考えられている。
岩座の上に各段八枚の蓮弁を四段に重ねる。中心に半球状の蓮肉を据える。岩座・蓮弁・蓮肉は木製である。岩座の裏に「香印坐」の墨書がある。台はヒノキ材製であるが、岩を模した形状と彩色を施す。
岩座の上に各段八枚の蓮弁を四段に重ねる。中心に半球状の蓮肉を据える。岩座・蓮弁・蓮肉は木製である。岩座の裏に「香印坐」の墨書がある。台はヒノキ材製であるが、岩を模した形状と彩色を施す。
顔料として鉛白・朱・鉛・緑青・群青等の鉱物系の顔料のほか、藤黄・臙脂・藍等の有機物系の顔料が使用されている。蓮弁はクスノキ材製で漆を塗る。漆金薄絵盤のクスノキは導管が大きめの散孔材で周囲に状柔細胞らしいものが認められた(参考文献1)。
741年(天平13年)、東大寺阿弥陀浄土院に「香印坐花」が安置された記録がある。第10代遣唐使?による招来品の可能性が高い。
- 倉番 : 南倉 37
- 用途 : 仏具
- 技法 : 木竹工
- 寸法 : 径56.0cm,総高17.0cm
- 材質 :蓮弁は木製 黒漆塗 彩色(白下地・赤・橙・白・淡青・青・緑・淡緑・黄・紫・淡紫・金箔押・墨描) 柄は銅製で緑塗 鉄釘 蓮肉は木製 黒漆塗 金箔押 彩色(赤) 岩座は木製 彩色(緑・褐色)
- 倉番 : 南倉 37
- 用途 : 仏具
- 技法 : 木竹工
- 寸法 : 径55.6cm,総高18.5cm
- 材質 :蓮弁は木製 黒漆塗 彩色(白下地・赤・橙・白・淡青・青・緑・淡緑・黄・紫・淡紫・金箔押・墨描) 柄は銅製で緑塗 鉄釘 蓮肉は木製 黒漆塗 金箔押 彩色(赤) 岩座は木製 彩色(緑・褐色)
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