縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

二上山(にじょうさん)は奈良県北葛城郡、金剛・葛城山脈の北端に位置する双耳峰の山である

概要

二上山は雄岳と雌岳で構成され、雄岳の標高は517m、雌岳の標高は474mである。元は活火山であった。二上山の火山活動時期は放射年代測定から約1400万年前と推 定されている。
現在は死火山と考えられている。雌岳 およびその東部には流紋岩溶岩や流紋岩質岩脈が存在している。雄岳山頂に大津皇子の墓がある。
2万5千地形図は「大和高田、古市」である。金剛生駒紀泉国定公園の地域である。西側の太子町付近は、古来から「近つ飛鳥」と呼ばれており、陵墓・古墳などの遺構が多く残る。

凝灰岩の産地

古代では二上山から産出する凝灰岩を好んで使用した。
二上山周辺には、火山岩(流紋岩・デイサイト・安山岩・玄武岩)や凝灰岩(火山礫や火山灰の堆積物、火砕流堆積物)がみられる。
二上山の凝灰岩は、粗い白色の素地に黒い大粒の角礫が混ざることが特徴である。
高松塚古墳の石槨、キトラ古墳の石室、藤ノ木古墳の石棺などに二上山の凝灰岩が使用されている。

サヌカイト

二上山の北麓から西麓にかけて、旧石器時代から弥生時代までのサヌカイト製石器の原産地遺跡群がある。その流通はほぼ近畿地方全域であった。

金剛砂

二上山産の金剛砂は鉄分が多く、硬度は6.5〜7.5(ダイヤモンド10)と硬いので研磨剤として利用されていた。

参考文献

  1. 森本良平,藤田和夫,吉田博直,松本隆,市原実,笠間太郎(1953)「二上山の地質」地球科学1953 巻 (1953) 11 号、pp. 1-12

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