縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

纒向矢塚古墳(まきむくやづかこふん)は奈良県桜井市にある前方後円墳である。

概要

纒向型前方後円墳である。後円部はやや東西に長い楕円形。周濠は後円部のみで地形に合わせて前方部に向かう途中で途切れ、後円部南側では堀削直後にブロック状の盛土が築かれる。後円部径と前方部長の比率が2:1となる「纒向型前方後円墳」の典型例である。

調査

第1次調査は1971年(昭和46年)、導水溝と周濠の接続部付近から庄内3式期と推測される土器群が出土する。第3次調査は2007年(平成19年)、古墳の範囲を確認するための調査。前方部前面側から周濠外側の地山の位置、削平を受けている可能性があるものの前方部墳丘との距離から本来の長さを考えると、纒向型前方後円墳の形式であることが確認された。周濠部の発掘調査において、幅23mの濠が確認されている。

規模

  • 墳長 96m
  • 後円部 高7m
  • 前方部 幅40m 長32m 高2?
  • 葺石 - あり
  • 周濠 - あり(幅20m、深さ1m)。

遺構

埋葬施設は未調査。墳頂に板石が散乱しており、竪穴式石室の存在が想定される。

出土品

土器は庄内2式から3式以降の土師器である。布留形式はない。

築造時期

展示

指定

  • 2006年1月26日 - 纒向古墳群の一つとして国の史跡に指定された。

アクセス等

  • 名称:纒向矢塚古墳
  • 所在地:桜井市東田町字矢塚
  • 交通:JR巻向駅から徒歩12分

参考文献

  1. 江上波夫(1993)『日本古代史辞典』大和書房
  2. 桜井市教育委員会(2009)『平成19年度国庫補助により発掘調査報告書』桜井市教育委員会

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