縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

囲形埴輪(かこいがたはにわ)は建物を囲む塀をかたどった埴輪である。

概要

建物を囲む塀を模したとみられる埴輪である。まつりを行う場所など、特別な空間を囲む塀などをかたどったものとみられている。囲形(塀)の内側に覆屋(家形埴輪)が建ち、その中に水を流す木樋形土製品を配置する。

用途

兵庫県行者塚古墳、三重県宝塚1号墳、大阪府心合寺山古墳?などから古墳に配置 された状 態で見つかっており、中に木槽樋 型 土製品、井筒型土製品と家形埴輪が置かれていたことが判明している。木槽樋型土製品は奈良県南郷大東遺跡?纒向遺跡、滋賀県服部遺跡?などか ら検 出 されてい る木槽 樋遺構を模したものとみなされため、浄水施設を覆った上屋の家形埴輪 を囲んだものと推測できる。
三重県石山古墳では首長が天上で食糧が尽きないように設置した倉庫群を守るための施設を模したものと見られる。

富雄丸山古墳

富雄丸山古墳(円墳、4世紀後半)の発掘調査で、囲形埴輪の内側に家形埴輪を配置した珍しい埴輪が見つかった。囲形埴輪は一辺約60センチ、家形埴輪は一辺約30センチの方形。家形埴輪の内部に仕切りのある特殊な構造であった。

参考文献

  1. 小笠原好彦(2002)「首長居館遺跡からみた家屋文鏡と囲形埴輪」日本考古学9 巻13 号
  2. 奈良新聞(2022)「囲形埴輪の内側に家形埴輪配置 奈良・富雄丸山古墳」2022年2月4日

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