縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

家形埴輪(いえがたはにわ)は家の形状を立体的に表した埴輪である。形象埴輪のひとつである。

概要

埴輪は屋根の形状から建築様式が分かる。切妻形、寄棟型、入母屋造りが4世紀にすでにみられる。古墳時代の全期間を通じて、家形埴輪は形象埴輪の中心部に置かれた埴輪であった。三重県石山古墳?(4世紀末)では、墳丘の中心部に家形埴輪を設置し、その周囲を盾や円筒の埴輪を並べていた。家形埴輪は古代豪族の住んだ家を表したものであった。

家の階数

家の階数は平屋式のものと高床式とがあり、二階部分は住居または収納空間として使われた。三階建て以上の埴輪は見つかっていない。

家の構造出土例

  • 切妻形
出土総数では最も多い。古墳時代前半には草ぶきで屋根の大棟は雨水を防ぐため、木の皮等で棟覆いを被せ、押縁で固定していたようである。五世紀中頃は「いらか覆い」に堅魚木?(かつおぎ)を乗せる家が主流となる。堅魚木を乗せる家は、群馬県茶臼山古墳?(5世紀中頃)から出土している。
  • 入母造り
入母屋造りの家の埴輪は大阪府中田遺跡?(4世紀)から出土している。二階建ての入母屋造りの家の埴輪は大阪府美園一号墳?(4世紀後半)から出土している。
  • 寄棟型
福井県六呂瀬山一号墳?か(4世紀後半)ら、寄棟造りの埴輪が出土している、
  • 片流れ
三重県石山古墳?(4世紀末)から片流れ形状の家の埴輪が出土している。高さ44.0cm。

参考文献

  1. 高橋克壽(1996)『埴輪の世紀 歴史発掘9』講談社

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