花氈 第3号(かせん、Felt Rug Fliral Design)は正倉院に収蔵されている羊毛製のフェルトの敷物である。
花氈31床の一つである。縮絨のときに、宝相華や花草や人物などの模様をはめ込んだものを花氈という。羊やヤギの毛を重ね合わせて圧力をかけ、繊維を絡み合わせてフェルト状にする。そこへ色染の毛をはめ込んで花氈とする。二種類の草花文を散らして地模様とし、中央に打毬に興じる童子(唐子)を表す。周囲に淡褐色の縁をつける。裏に「東大寺印」と推測される朱印がある。もともとは東大寺の品と考えられる。繰り返しのパターンが同一ではない変化をつけながら、配置は現代風である。
中央アジアの一角が起源と言われ、中国で打毬とな、朝鮮半島を経て,8〜9世紀頃我が国に伝わった。奈良・平安時代に端午の節会の際に行われる宮中の年中行事となった。唐子は中国風の髪形や服装をした子供が遊んでいる姿を図像として表現したものである。
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