縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

花氈 第3号(かせん、Felt Rug Fliral Design)は正倉院に収蔵されている羊毛製のフェルトの敷物である。

概要

花氈31床の一つである。縮絨のときに、宝相華や花草や人物などの模様をはめ込んだものを花氈という。羊やヤギの毛を重ね合わせて圧力をかけ、繊維を絡み合わせてフェルト状にする。そこへ色染の毛をはめ込んで花氈とする。二種類の草花文を散らして地模様とし、中央に打毬に興じる童子(唐子)を表す。周囲に淡褐色の縁をつける。裏に「東大寺印」と推測される朱印がある。もともとは東大寺の品と考えられる。繰り返しのパターンが同一ではない変化をつけながら、配置は現代風である。

打毬(だきゅう)

中央アジアの一角が起源と言われ、中国で打毬とな、朝鮮半島を経て,8〜9世紀頃我が国に伝わった。奈良・平安時代に端午の節会の際に行われる宮中の年中行事となった。唐子は中国風の髪形や服装をした子供が遊んでいる姿を図像として表現したものである。

展示歴

  1. 1953年 第7回
  2. 1959年 - 正倉院宝物展(東京国立博物館)
  3. 1988年 – 第40回

管理

  • 名称 :花氈 第3号
  • 倉番 :北倉 150
  • 用途 :調度
  • 技法 :染織
  • 寸法 :長234cm, 幅124cm
  • 材質:羊毛。白地氈上に藍・淡褐・緑等の染毛を配する。

参考文献

  1. 奈良国立博物館(2008)『正倉院展六十回のあゆみ』奈良国立博物館
  2. ジョリー・ジョンソン(2020)「正倉院の花氈に関する報告―製作技法―」正倉院紀要,第42号
  3. 本出ますみ(2020)「正倉院の花氈に関する報告―素材―」正倉院紀要,第42号

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