縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

翰苑(かんえん)は、中国唐代の顕慶5年(660年)に張楚金が撰して、雍公叡が注をつけた類書である。

概要

中国では早く散逸しているため、残っているのは太宰府天満宮?に巻卅蕃夷部1巻の抄本だけが残る。匈奴?烏桓?鮮卑?倭国・西域などの15の項が立てられる。平安時代の写本であるが、引用した書物には現在伝わらないものが多数ある。
大正6年に黒板勝美博士により発見された。

評価

昭和29年3月20日、国宝に指定されている。「蕃夷部」には、高句麗の官等と政治状況、綿織物などの生産基盤、鴨緑江の起源、三韓の位置、百済の年代呼称など、現存する他の史書には見られない記録が多く書かれている。今は存在せず名前だけが残った歴史書『魏略』『高麗記』が引用されている。

刊行

1922年に京都大学から影印が出版された。1977年に菅原道真の1075年忌事業として釈文・訓読文を付して刊行した。
韓国の学界が日本に伝わる『翰苑』の漢文テキストを考証し、内容を韓国語で解説した訳注本が出版された。韓国研究者20人余が、約3年をかけて講読と比較研究を行ったものである。

体裁

幅27.6cm、
長さ1585.2cm、
全長28紙、
1紙22〜23行、
1行16〜17字詰め(割注は1行22〜23字詰め)

注・参考文献

  1. 張楚金・雍公叡:注、竹内理三:釈文・訓読文(1977)『翰苑』太宰府天満宮文化研究所
  2. 張楚金・雍公叡・湯浅幸孫:校釈(1983)、『翰苑校釈』国書刊行会
  3. 張楚金・雍公叡(2019)『訳注 翰苑』東北亜歴史財団
  4. 张中澍・张建宇(2015)『翰苑·蕃夷部』校译 ,吉林文史出版社

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