金銀平脱皮箱(きんぎんへいだつのかわばこ,Leathered Lacquer Box with Gold and Silver Decoration for Offerings)は正倉院に収蔵されている被蓋造の献物箱である。
上面の蓋に面取りのある被蓋造の漆皮箱である。黒漆に金銀で表される文様がちりばめられる。鈍い色に見える個所は銀製であり、当初は明るく輝いていたと見られる。
同サイズの金銀平脱皮箱「第4号」と「第5号」とがあり、一対で製作されたとみられる。
同サイズの金銀平脱皮箱「第4号」と「第5号」とがあり、一対で製作されたとみられる。
箱は動物の皮をベースに、底を除く外面には布を張り。その上から何重にも漆を塗りこめている。漆を塗る際に、金銀の薄板を張り付け、漆で塗りこめた後に金銀の漆をはぐ「平脱技法」を用いている。
原品は平脱技法(剥取平文)で金銀板が貼り付けられるが、本品は平文技法(研出平文)で文様が表されている。。外箱の蓋表に「寧楽 大閑堂監製」とあり、奈良漆器や古美術品を商った大閑堂(玉井久次郎)が製作したものと推測される。
奈良国立博物館が平成21年度に購入したものである。
奈良国立博物館が平成21年度に購入したものである。
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