縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

神子柴遺跡(みこしばいせき)は長野県上伊那郡にある旧石器時代末期から縄文時代草創期の遺跡である。

概要

出土状況の特殊性や美しい石器、年代的位置付け論等「神子柴論争」の議論が発生している。
出土した石器群の評価、出土状態や分布、編年的な位置とその系統など多角的な議論が展開
された。遺跡調査から60年以上が経った現在でも決着していない。石器の個別評価からその分布や遺構としての理解など研究者間での統一的理解には至っていない。
2008年に大部の正式報告書『神子柴遺跡』が刊行された。

発掘調査の歴史

1958年(昭和33年)藤沢宗平、林茂樹が調査し、槍先形尖頭器(16)、刃器状石器(12)、掻器形石器(3)、石核(7)、原石(4)、自然石(1)の遺物が出土した。6m×3mの狭い範囲から特徴のある石器や未使用の石器が出土した。
南箕輪村にある段丘上テフラ層(標高730m)から発掘され、神子柴型石斧などは学術上の基準となっている。
大型で両面加工の尖頭器は、一般的には槍先と考えられてきたが、使用痕の分析から手持ちのナイフとして使用された可能性が指摘されている。

遺構

出土地点では、肉眼的には遺構が確認されていない。遺物の出土状態の特異性から、住居説、墳墓説、デポ(埋納施設)説などの解釈がなされた。

出土品

  • 局部磨製石斧9個、
  • 打製石斧4個、
  • 尖頭器18個、
  • 掻器11個、
  • 削器8個、
  • 敲石2個、
  • 砥石2個

指定

アクセス等

  • 名称:神子柴遺跡
  • 遺跡面積:
  • 南北:0m
  • 東西:m
  • 所在地:長野県上伊那郡南箕輪村神子柴
  • 交通: JR飯田線 伊那北駅より北に2.7km

展示

長野県南箕輪村神子柴遺跡出土 石器群(国重要文化財)を展示。
  • 名称:伊那市創造館
  • 休館:毎週火曜日
  • 開館時間:午前10時から午後8時
  • 所在地:〒396-0025 長野県伊那市荒井3520番地
  • 交通:JR飯田線 伊那市駅より徒歩5分

参考文献

  1. *林茂樹(1956)「長野県手長丘遺跡調査報告」『石器時代』6
  2. 藤沢宗平・林茂樹(1961)「神子柴遺跡 ―第一次発掘調査概報―」『古代学』第9巻第3号 pp,142-158
  3. 栗島義明(2020)「「神子柴論争」の行方」資源環境と人類 10,pp.1-23
  4. 西本豊弘(2010)『事典・人と動物の考古学』吉川弘文館

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