縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

牟田辺遺跡(むたべいせき)は、佐賀県多久市南多久町にある弥生時代中期から[古墳時代]]の遺跡である。

概要

佐賀県多久市の標高15nから60mの丘陵に位置する。
弥生時代には拠点集落として人々が生活を営んでいた場所で、1974年から 6 回に渡り発掘調査が行われた。その間に細形銅剣などの副葬品や甕棺墓群、環濠などが発見された。昨年 6 月から行っていた第 7 次調査で、弥生時代中期の環濠集落や 5 世紀中頃につくられた前方後円墳と円墳、6 世紀ごろにつくられた円墳が発掘された。古墳群は14基が確認された。前方後円墳は見晴らしの良い丘の上にあり、王族の墓と考えられる。全長18メートルと前方後円墳としては小規模であるが豊富な副葬品が発見された。前方後円墳から出土した馬具の一種とみられている「三環鈴」や「鈴杏葉」は大変状態が良く、当時の音色を聴くことができり。さらに石室から見つかった装身具の「獅噛文帯金具」は出土例がほとんどなく、小さな古墳から発見されることも珍しい品であり。 多久は石器の材料になる安山岩の原産地で、2万年以前から人々が生活をしていたとされる。また安山岩が豊富なことから、独自の文化が育まれた特殊な地域だったことが伺える。

調査

1974年(昭和49年)から2018年まで7回の発掘調査が行われた、2017年からの第7次調査で、弥生時代の遺構や古墳3基を発見。馬具の一種で、県内でも希少な「三環鈴」や「鈴杏葉」などが出土している。9号墳は墳丘に葺石を張る墳丘18.5mの前方後円墳である。横穴式石室がある。獅噛文帯金具は獣の顔をあらわす複数の小型の金具(銙板)を帯に装着する。獅子のベルト一式が出土したのは、国内初である。獅噛文帯金具の全容が判明した。朝鮮半島と日本列島合わせて13例しか知られない希少品である。

遺構

  • 円墳
  • 前方後円墳

遺物

  • 三環鈴
  • 鈴杏葉
  • 獅噛文帯金具

指定

時期

弥生時代中期から古墳時代

アクセス

  • 名称:牟田辺遺跡
  • 所在地:〒846-0024 佐賀県多久市南多久町大字下多久下多久牟田辺3851
  • 交 通:東多久駅 から徒歩42分

参考文献

  1. 文化庁『発掘された日本列島 2021』共同通信社
  2. 「発掘された日本列島 調査研究最前線2021(4)牟田辺遺跡」東京新聞,2021年6月22日

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