縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

安満宮山古墳(あまみややまこふん)は大阪府高槻市にある長方形墳?である。

概要

安満宮山古墳は大阪府の北東部の位置する。古代の三島評に相当する。高槻市の磐手地区にあり、安満山中腹の南西方向に伸びる尾根上に位置する。標高は120mから125mである。
古墳からは南西側を見渡せ、南に生駒山、西に六甲山を見渡す。古墳のある南西斜面に高槻市公園墓地がある。眼下には安満遺跡?という弥生時代初期に始まる大環濠集落遺跡がある。
1997n年(平成9年)の発掘調査において、出土品から「青龍三年」の銘鏡及び三角縁神獣鏡が出土した。「青龍三年」は西暦235年であり、最古級の銅鏡である。形式は方格規矩四神鏡であるが、邪馬台国の女王卑弥呼が魏から贈られた「銅鏡百枚」の一部とする説もある。
安満宮山古墳の築造年代はほぼ判明しているので、鏡の製造からそれほど遠くない時に副葬されたと考えられる。出土した埋蔵物の調査から、250年以降からそれほど遠くない270年ぐらいまでの時代の埋納と推定されている。二面の「三角縁神獣鏡」と「鉄斧」が出土するのは、古墳時代への移行が行われていると見られる。

調査

遺構

埋葬施設はコウヤマキ?製の割竹形木棺の直葬である。木棺は大部分が腐朽腐食している。真っ赤に朱が塗られた立派な土壙墓である。

出土品

  • ガラス小玉 1641点。
  • 青銅鏡5面
    • 「青龍三年」銘方格規矩四神鏡 直径17.4cm
    • 三角縁獣文帯四神四獣鏡 直径22.5cm
    • 「吾作」銘斜縁二神二獣鏡 直径15.8cm
    • 「吾作」銘三角縁環状乳四神四獣鏡 直径21.8cm
    • 「陳是作」銘平縁同向式神獣鏡
  • 刀子 2
  • 直刀 全長 68.0cm
  • 苧麻布片 2点
  • 板状鉄斧? 1
  • 有袋鉄斧? 1
  • 鏨 1
  • 鉇 2
  • 鎌 1 ほぼ完形
  • 須恵器 6世紀中頃

築造時期

3世紀後半の長方形墳。

展示

今城塚古代歴史館? で展示

指定

  • 平成12年6月27日 重要文化財 指定

アクセス等

  • 名称:安満宮山古墳
  • 所在地:〒569-1101 大阪府高槻市安満御所の町
  • 交通: JR西日本東高槻駅から高槻市営バス上成合行きで、磐手橋下車後公園墓地を登って徒歩25-30分。

参考文献

  1. 江上波夫(1993)『日本古代史辞典』大和書房
  2. 高槻市教育委員会(2000)『安満宮山古墳』高槻市文化財調査報告書 第21冊

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