縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

‘'伎楽面 木彫第1号''(ぎがくめん もくちょう,Gojo mask for Gigaku Performance)は正倉院に収蔵されている伎楽面である。

概要

伎楽面には14種があるが、本面は身分の高い僧侶をあらわす波羅門という役柄である。波羅門はカースト制度(四姓)のうちの最上位で、僧侶、祭司階級をいう。

構成

波羅門の墨書銘をもつ。深く彫られた皺に微笑をもつ老人の面である。顔面は黒褐色。剥落した個所から緑色が見える。両眼の白目部と歯は現在において黒色を呈する。唇は暗赤色に塗る。頭部は彩色がなく木地が見える。反射赤外線画像観察で、歯列の墨線を確認した。顔面部分から蛍光X線分析により鉛と鉄を検出する。白目部と歯は銀を検出した。

類例

法隆寺献納による東京国立博物館には伎楽面の波羅門がある。飛鳥時代の7世紀とされる。

展示歴

  • 伎楽面 木彫第1
  1. 1952年 - 第6回
  2. 1958年 - 第12回
  3. 1959年 - 東京国立博物館、皇太子殿下御結婚記念。
  4. 1964年 - 第17回
  5. 1990年 - 第42回

管理

  • 名称 :伎楽面 木彫第1号
  • 倉番 :南倉 1
  • 用途 :楽器・楽具
  • 技法 :木竹工
  • 寸法 :縦26.5cm,横19.5cm,奥行20.8cm
  • 材質:桐 顔面は彩色(緑下地赤塗 一部は赤・銀彩・墨描)

参考文献

  1. 奈良国立博物館(2008)「正倉院展60回のあゆみ」奈良国立博物館
  2. 木村法光・成瀬正和他(1991)「X線分析による宝物の材質調査」(年次報告)[正倉院紀要]13号,pp.63〜65

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