縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

‘'伎楽面 木彫第17号''(ぎがくめん もくちょう,Gojo mask for Gigaku Performance)は正倉院に収蔵されている伎楽面である。

概要

呉女という役柄の伎楽面である。伎楽面中で唯一の女性面である。劇中では崑崙に拐かされかけ、力士に助けられる。桐製で、頭髪には双髷をあらわし、顔面は肌色に仕上げる。右耳裏に「基永師作」という墨書銘がある。大仏開眼会?の伎楽面作者として活躍した基永の作である。宝庫には他に二面の呉女面がある。

構成

頭頂に木芯が通る桐材を用いる。双髷の反転部のみ別矧であるが、ほかは一木である。頭髪は黒漆塗りであるが、生え際や眉は墨で描く。顔面は白色に塗る。額、頬、耳は薄紅色とする。両目は瞳を開け、輪郭は墨線で表す。白色は鉛を主成分とする白色顔料である。唇の紅色の部分はX線回折により辰砂が検出される。黒色部では石英が検出される。

展示歴

  • 伎楽面 木彫第17
  1. 1952年 - 第6回
  2. 1959年 –東京国立博物館、皇太子殿下御結婚記念。
  3. 1960年 – 第13回
  4. 1998年 - 第50回
  5. 2009年 – 第61回

法隆寺

東京国立博物館所蔵の法隆寺献納宝物の伎楽面に「呉女」がある。

管理

  • 名称 :伎楽面 木彫第17号
  • 倉番 :南倉 1
  • 用途 :楽器・楽具
  • 技法 :木竹工
  • 寸法 :縦34.5cm,横23.0cm,奥行23.4cm
  • 材質:桐 顔面は彩色(白 一部は赤・淡紅・墨描) 頭部は黒漆塗

参考文献

  1. 奈良国立博物館(2008)「正倉院展60回のあゆみ」奈良国立博物館
  2. 成瀬正和(2019)「伎楽面」(年次報告)正倉院紀要 22号 p.73

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

フリーエリア

よろしければランキング投票してください
にほんブログ村 歴史ブログ 考古学・原始・古墳時代へ
にほんブログ村

フリーエリア

PVアクセスランキング にほんブログ村

メンバーのみ編集できます