縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

五塚原古墳(いつかはらこふん)は3世紀末に築造された京都府向日市にある前方後円墳である。

概要

向日丘陵南部の尾根上に位置する。古墳時代前期初頭の前方後円墳で、京都府で最古級の古墳である。
前方部が途中から撥型に大きく開いている。箸墓古墳と共通の段築構造が確認される。
後円部が三段築成、前方部が二段築成で、全体に葺石がある。京都府向日市は2019年5月20日、「五塚原古墳」と「寺戸大塚古墳?」(共に同市寺戸町芝山)を調査・活用するため、市有地として買い上げると発表した。

調査

規模

  • 全長約94m、
  • 後円部 径55m、高さ約8.5m、
  • 前方部 長約41m、幅36m、高さ約4m
  • 標高 51m

遺構

河原石を積み上げた竪穴式石室?、第8次調査で後円部が最も西側へ張り出した墳丘裾で配石と埴輪からなる埋葬施設を確認。配石は隅丸長方形を呈し、長さ1.3m、幅0.55mの規模。

遺物

3世紀中葉の様式を持つ土師器、土師器の二重口縁壺10体以上の破片(参考文献3)
棺に転用された埴輪が検出された。埴輪の中には本墳から北西へ約500m離れた位置に所在した妙見山古墳(前期後葉、墳丘長110mの前方後円墳)で出土した朝顔形埴輪?と同じ特徴がある。

築造時期

指定

  • 2016年(平成28年)3月1日 国の史跡指定

アクセス等

  • 名称:五塚原古墳
  • 所在地:〒617-0002 京都府向日市寺戸町芝山3−1
  • 交通: 阪急京都線「東向日駅」から徒歩10分

参考文献

  1. 肥後和男・竹石健二(1973)「日本古墳100選」秋田書店
  2. 大塚初重(1996)『古墳辞典』東京堂出版
  3. 向日市教育委員会(2016)「五塚原古墳後円部北東斜面の調査」
  4. 五塚原古墳、箸墓と「兄弟墳」」産経新聞、2020年3月26日
  5. 向日市教育委員会(2016)「五塚原古墳第8次調査 現地説明会

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