縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

‘'御袈裟箱''(おんけさのはこ,Lacquered Leather Box for a Priest Surplice)は正倉院に収蔵されている袈裟を格納するための箱である。

概要

国家珍宝帳の記載である。
聖武天皇袈裟を3領格納していた。長方形で被蓋造りの箱で、3合の漆皮箱の一つである。蓋天板および身底面の四辺に面を取る。

構成

種不明の動物(牛革とみられる)の皮を雄型に被せて木型に当てて成形し、蓋と身を外面より1枚の布を被せて皺や重なりが生じないよう丁寧に内側に回し、一部に切り込みや切断を入れて貼る。蓋と身の口縁には幅約2cmの布を張り巡らせ、覆輪とする。
漆下地は非常に薄いものとみられ、中塗りは何層かの黒漆を塗布し、上塗りは透漆を塗り立てて仕上げる。
蓋に被せた布の織密度は経糸、緯糸とも1cm当たり12本ないし14本で外面から被せ、一部内部側面に回す(参考文献2)。漆皮の技法は奈良時代に盛行したが、その後はすたれた。

展示歴

  • 御袈裟箱
  1. 1956年 - 第10回
  2. 1983年 – 第35回
  3. 2015年 – 第67回

管理

  • 名称 :御袈裟箱 第2号
  • 倉番 :北倉 1
  • 用途 :収納具
  • 技法 :漆工
  • 寸法 :長46.0cm,幅40.3cm,高11.5cm
  • 材質:皮革布着黒漆着

参考文献

  1. 奈良国立博物館(2008)「正倉院展60回のあゆみ」奈良国立博物館
  2. 西川明彦,三宅久雄(1999)「御製漆箱」正倉院紀要] 21号,pp.45〜46

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