古代史の散歩道

漆皮箱には第六号、第七号、第八号、第十三号、第十四号、第十五号がある。第十三号は八角である。第七号は平螺鈿八角鏡?と同時展示される。国家珍宝帳記載品である。

蓋と身はそれぞれ一枚皮で作り、身の内面に緋綾の内張りを備える。

平螺鈿背八角鏡第７号の容器。蓋と身はそれぞれ一枚皮で作り、身の内面に緋綾の内張りを備える。円形被せ蓋造りの漆皮箱である。漆皮は奈良時代も流行した技法で、生皮に近い獣皮を型に合わせて叩きながら成形し、下地を施し、漆をかけて仕上げる。緋色の綾の内張りを中に収める。素地に布を張らず、薄手の下地の上に黒漆とクロメ漆を塗布する。

平螺鈿背八角鏡第８号の容器。蓋と身はそれぞれ一枚皮で作り、身の内面に緋綾の内張りを備える。

平螺鈿背八角鏡第１３号の容器。蓋と身はそれぞれ一枚皮で作り、黒漆を塗って金銀泥で花鳥文を描く。

花鳥背八角鏡第１４号の容器（実は木胎）。身の内面に緋綾の内張りを備える。

花鳥背円鏡第１５号の容器。蓋と身はそれぞれ一枚皮で作り、身の内面に緋綾の内張りを備える。

• 名称：漆皮箱　第６号鏡 付属
• 倉番：北倉 42
• 用途：収納具
• 技法：漆工
• 寸法：径43.8　高5.0
• 材質・技法 ：皮製　布着　黒漆塗　内張りは表裏共緋綾　芯は紙

• 名称：漆皮箱　 第７号鏡 付属
• 倉番：北倉 42
• 用途：収納具
• 技法：漆工
• 寸法：径35.5　高6.0
• 材質・技法 ：皮製　黒漆塗　内張りは表裏共緋綾

• 名称：漆皮箱　 第８号鏡 付属
• 倉番：北倉 42
• 用途：収納具
• 技法：漆工
• 寸法：径31.7　高5.5
• 材質・技法 ：皮製　布着　漆塗　内張りの表緋綾　裏黄綾

• 名称：漆皮箱　第13号鏡 付属
• 倉番：北倉 42
• 用途：収納具
• 技法：漆工
• 寸法：長径34.3　高4.9
• 材質・技法 ：皮製　布着　黒漆塗　金銀泥絵　内張りは白絁（底敷のみ）

• 名称：漆皮箱　第14号鏡 付属
• 倉番：北倉 42
• 用途：収納具
• 技法：漆工
• 寸法：径38.7　高4.5
• 材質・技法 ：布着　黒漆塗　内張りは表緋綾　裏緑綾

• 名称：漆皮箱　第15号鏡 付属
• 倉番：北倉 42
• 用途：収納具
• 技法：漆工
• 寸法：径35.3　高6.4
• 材質・技法 ：皮製　布着　黒漆塗　内張りは表緋綾

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1. 奈良国立博物館(1977)「第30回正倉院展目録」奈良国区博物館