縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

須玖岡本遺跡(すぐおかもといせき,Toro Ruins)は福岡県春日市岡本町にある弥生時代の遺跡である。「奴国の都」の最有力候補地である。

概要

福岡平野南部の丘陵の先端に位置する。古くから古代の墳墓・遺跡が発見されている。青銅器生産関連の遺物が多くみられる。
2019年の3次、6次調査では掘っ建て柱跡がみつかっている。

出土

1899年(明治32年)土地所有者の吉本源次郎が家屋建設に支障があるとして、大石を動かしたところ、その下から種々の遺物を発見した。その大石から7間北東の地価に煉瓦の小室を作り遺物を収めた。その後、小屋は失われ、遺物は散逸したが、中山博士は大石下を堀り甕棺と推定されるものを発見し、銅鏡、銅鉾?、細形銅剣、ガラス小玉、鉢類、壺、合口甕棺、角製管玉、青銅製把頭飾を出土した。土器は素焼き赤色の弥生式土器であった(参考文献2)。
墓壙の規模が5mを超を超える巨大甕棺墓(弥生中期前半=紀元前約150年がみつかった。
被葬者の身分を示す青銅製の飾り「把頭飾」1点も出土した(参考文献3)。

前史

江戸時代、福岡藩の国学者であった青柳種信(が編纂した「筑前国続風土記拾遺」に、広形銅矛の鋳型の記事「筑前国那珂須玖村熊野神社神殿所納銅鉾型」がある。熊野神社に「王墓の上石」と呼ばれる平板の石板も残されていた。現在「奴国の丘歴史公園?」に移設された(参考文献2)。

規模

  • 南北:2キロメートル、
  • 東西:1キロメートル
  • 面積

指定

  • 1986年(昭和61年)6月24日、国の史跡指定。

奴国の丘歴史資料館

春日市奴国の丘歴史資料館は、春日市内の遺跡から出土した埋蔵文化財や、昭和初期の農具を中心とした民俗資料を展示、収蔵する。甕棺墓群を発掘した状態で見学できる覆屋や、奴国王墓の上石を保存展示する。
  • 名称:奴国の丘歴史資料館館
  • 休館日: 第3火曜日(祝日のときはその翌日)、12月28日〜1月4日
  • 利用時間:午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)
  • 入館料: 無料
  • 所在地: 〒816-0861 福岡県春日市岡本3-57
  • 交通: JR九州鹿児島本線南福岡駅から徒歩20分(1.5キロメートル)

参考文献

  1. 児玉祥一(2009)「日本の遺跡と遺産 1」岩崎書店
  2. 島田貞彦(1930)「筑前須玖先史時代の研究」京都帝国大学文学部考古学研究報告
  3. 春日市教育委員会(2019)「須久岡本遺跡6-岡本地区第20次調査報告」

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