縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

仲津山古墳(なかつやまこふん)は大阪府?藤井寺市にある古市古墳群の前方後円墳である。

概要

古市古墳群中では第2位の規模、日本の古墳では第9位の大古墳である。堤上に巡らされた円筒埴輪の特徴から、円筒埴輪の製造時期は津堂城山古墳?よりは後で、誉田御廟山古墳の物よりは前であるとみられ、4世紀後半に築造された古墳と推定されている。宮内庁は「仲姬命陵古墳」とする。墳丘は3段築成である。

調査

遺構

埋葬施設は未調査で不明。石棺の存在が地元に伝えられる。くびれ部の両側に後円部に掛かる方壇状の造出しがある。幅が狭くて深い周濠と幅広の堤は、この古墳の特徴である。

遺物

宅地化している周堤部の調査で、前方部の南西部(拝所両側)、後円部の南東部と北東部で円筒埴輪列の下部が出土した。堤の上は以前から宅地化されており、改築に伴う発掘調査で堤の概要が判明した。堤の外側斜面にも葺石が施されており、堤の幅は基底部で45〜50m、上面の平坦部が25m前後ある。平坦部の内側に円筒埴輪列が確認された。

指定

周堤は国の史跡に指定されている。

景行大王稜

応神天皇の皇后である仲津姫(なかつひめのみこと)皇后の陵と宮内庁は治定している。応神天皇の陵の築造推定時期よりもかなり前に築造されたと推定されているので、仲津姫陵とは断定できない。

アクセス等

  • 名称:仲津山古墳
  • 形式:前方後円墳
  • 被葬者: 大王あるいは有力首長の墓
  • 築造時期: 4世紀後半(古墳時代前期後半)
  • 全長:290m
  • 後円部直径:170m
  • 後円部高さ:26.2m
  • 前方部幅:193m
  • 前方部高さ:約23.3m
  • 所在地:大阪府藤井寺市沢田4丁目
  • 交通: 鉄南大阪線・土師ノ里駅より南西へ約840m(拝所まで) 徒歩約13分

参考文献

  1. 大塚初重(2019)『巨大古墳の歩き方』宝島社
  2. 大塚初重(1996)『古墳事典』東京堂出版

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