日本書紀(にほんしょき)は日本で最初の勅撰国史(天皇の命で編修された国の歴史)である。
全30巻。神代紀から持統天皇の代までを漢文により編年体で記している。『続日本紀』養老4年(720)5月癸酉(21日)条に「先是、一品舎人親王奉勅修日本紀。至是功成奏上。紀卅巻、系図一巻」と書かれる。編纂総裁は天武天皇皇子の舎人親王である。帝紀、旧辞、その他諸家の家記、官の記録、個人の日記・手記、寺院の縁起類、朝鮮側史料、中国史書など多方面にわたる資料を参照している。異説を強いて統一せず、「一書」として併記したり、注として付記し、後人の勘校に俟つ旨を記す学問的態度をとる。
紅葉山文庫旧蔵版は、1513年(永正10年)頃、歌人で和漢の学に通じていた公卿の三条西実隆が作成した写本を、慶長年間(1596―1615)に転写したものである。。30巻揃った『日本書紀』として現存最古のもの。
官撰の6種の国史をいう。8世紀から10世紀の初頭にかけて、律令国家としての体制を整備した日本は歴史書の整備を進めて、古代日本の律令国家が編纂した正史である。
- 『日本書紀』
- 『続日本紀』
- 『日本後紀』
- 『続日本後紀』
- 『日本文徳天皇実録』
- 『日本三代実録』
- 倉西裕子(2003)『日本書紀の真実』講談社
- 坂本太郎, 井上光貞,家永三郎,大野晋 (1994)『日本書紀〈1〉』岩波書店
- 坂本太郎, 井上光貞,家永三郎,大野晋 (1994)『日本書紀〈2〉』岩波書店
- 坂本太郎, 井上光貞,家永三郎,大野晋 (1994)『日本書紀〈3〉』岩波書店
- 坂本太郎, 井上光貞,家永三郎,大野晋 (1995)『日本書紀〈4〉』岩波書店
- 坂本太郎, 井上光貞,家永三郎,大野晋 (1995)『日本書紀〈5〉』岩波書店
- 井上光貞 ,川副武胤,佐伯有清(2020)『日本書紀(上)』中央公論新社
- 井上光貞 ,川副武胤,佐伯有清(2020)『日本書紀(下)』中央公論新社
- 高城修三(2000)『紀年を解読する 古事記・日本書紀の真実』ミネルヴァ書房
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