縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

武田幸男(たけだゆきお、1934年8月18日- 2021年8月4日)は日本の歴史学者、東アジア史学者である。文学博士。東京大学名誉教授。

概要

専攻は朝鮮史。金石文・文献史料双方に精通し、朝鮮古代史の先達として活躍した。
末松保和の研究を継承する。広開土王碑の研究で知られ、数多くの拓本を収集した。広開土王碑?に関する「好太王碑改竄説」や解釈が成り立たないことを論証した。中国正史に見られる「倭の五王」遣使記事を検討し、当時の倭国の大王が中国王朝に対して「倭」という姓を名乗っていたことを指摘した。『新羅中古期の史的研究』では朝鮮半島の古代史で主導的役割を担った新羅について、とくに飛躍的な発展を見せた新羅中古期(514〜654年)を中心に考究した。陸続と発見された各種の新羅碑文を諸史料とともに精緻に読み込むことにより、当時の激動する東アジアの国際関係における、新羅の史的実態とその展開過程を明らかにした。
武田氏は高句麗王家を分類し、「伝説王系」と「大王王系」に分類した。

経歴

  • 1934年、山形県出身
  • 1959年 東京大学文学部東洋史学科卒業
  • 1961年 東京大学大学院人文科学研究科 修士課程修了
  • 1968年 北海道大学文学部助教授
  • 1971年 東京大学文学部助教授
  • 1981年 東京大学文学部教授
  • 1992年 「高句麗史と東アジア -「広開土王碑」研究序説」で東京大学文学博士
  • 1995年 定年退官、東京大学名誉教授
  • 1995年 名古屋市立大学教授
  • 2000年 岐阜聖徳学園大学経済情報学部教授
  • 2006年 岐阜聖徳学園大学退職

学会

  • 東方学会評議員
  • 東洋文庫研究員
  • 朝鮮学会幹事
  • 史学会会員

著書

  • 単著
  1. 武田幸男(1989)『高句麗史と東アジア―「広開土王碑」研究序説』岩波書店
  2. 武田幸男(1996)『朝鮮の歴史と文化』放送大学教育振興会
  3. 武田幸男(1997)『朝鮮社会の史的展開と東アジア』山川出版社
  4. 武田幸男(2007)『広開土王碑との対話』白帝社<白帝社アジア史選書>
  5. 武田幸男(2009)『広開土王碑墨本の研究』吉川弘文館
  6. 武田幸男(2020)『新羅中古期の史的研究』勉誠出版
  7. 武田幸男(2022)『新羅政治社会史研究』勉誠出版
  • 共著
  1. 武田幸男(2000)『新羅の二人派遣官と外司正』東アジア史の展開と日本(共著)
  1. 武田幸男編(2005)『日本と朝鮮 : 古代を考える』吉川弘文館
  2. 武田幸男編(2009)『広開土王碑』天来書院
  3. 武田幸男(1993)『広開土王碑と古代日本』学生社

参考文献

  1. 武田幸男(1993)『広開土王碑と古代日本』学生社
  2. 奥田尚(2005)「古代東アジアの歴史叙述に関する序説(二) : 高句麗の初期の王の名を手がかりに」アジア文化学科年報No 8,pp.32-48

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

フリーエリア

よろしければランキング投票してください
にほんブログ村 歴史ブログ 考古学・原始・古墳時代へ
にほんブログ村

フリーエリア

PVアクセスランキング にほんブログ村

メンバーのみ編集できます