‘'羊木臈纈屏風''(ひつじきろうけちのびょうぶ,Screen-Panel with a Wax-Resist Design if a Ram under a Tree)は正倉院に収蔵されているろうけつ染めの屛風である。
国家珍宝帳に記載された品である。画面の上端に花喰鳥、樹木と樹に登る二匹の猿を配する。
中央には巻き角を付けた羊と草。その下に山岳を配置する。山腹には後ろを振り返る一頭の鹿を表す。羊はササン朝ペルシャの羊文に通じるものの、山岳は中國の伝統的構図である。
裂地は黄絁で染め、文様は臈纈染で、型㮈防染と筆描防染を併用する。一部に白緑で彩色が施される。画面の下端に「天平勝寶三年十月」(751年)の墨書がある。本品が日本製であることが分かる。型押し蝋防染・顔料彩色による屏風の画面。
画面の絁の銘文がある。絁の長さ方向を縦長の画面に使い、銘文は山岳文の下に位置する。絁の天地は切断され、織耳は失われる。銘文の書き出しは天地のほぼ中央である。文字の周辺に朱印の痕跡がある。葉の淡緑色の部分はX線解析によりシュウ酸銅水和塩と孔雀石が検出された。
中央には巻き角を付けた羊と草。その下に山岳を配置する。山腹には後ろを振り返る一頭の鹿を表す。羊はササン朝ペルシャの羊文に通じるものの、山岳は中國の伝統的構図である。
裂地は黄絁で染め、文様は臈纈染で、型㮈防染と筆描防染を併用する。一部に白緑で彩色が施される。画面の下端に「天平勝寶三年十月」(751年)の墨書がある。本品が日本製であることが分かる。型押し蝋防染・顔料彩色による屏風の画面。
画面の絁の銘文がある。絁の長さ方向を縦長の画面に使い、銘文は山岳文の下に位置する。絁の天地は切断され、織耳は失われる。銘文の書き出しは天地のほぼ中央である。文字の周辺に朱印の痕跡がある。葉の淡緑色の部分はX線解析によりシュウ酸銅水和塩と孔雀石が検出された。
- 羊木臈纈屛風
- 1946年 - 第1回
- 1959年 - 東京国立博物館、皇太子殿下御結婚記念
- 1965年 – 第18回
- 1976年 – 第29回
- 1986年 - 御在位60年記念『日本美術名宝展』(東京国立博物館)
- 1992年 - 第44回
- 1995年 - 第47回
- 2007年 – 第59回
- 2017年 – 第69回
- 奈良国立博物館(2008)「正倉院展60回のあゆみ」奈良国立博物館
- 杉本一樹(2019)「第41号正倉院の繊維品と調庸説銘文」正倉院紀要41号 p.153
タグ
コメントをかく