黒柿両面厨子(くろがきのりょうめんずし)は正倉院に収蔵されている前後と両面に観音開きの扉を付けた黒柿製の厨子である。
縞模様のある黒柿を素材に用いる。床脚は香狭間で透かし、地摺を巡らせる。内部に棚板を一段設ける。天板と底板の四周に押縁が取り付けられ、金銅製の星型鋲が取り付けられる。
前後各面の扉には蝶番がつき、扉中央に壺金具を取り付ける。明治26年に保存されていた部材を集め、復元した品である。
天板、地板とも、7枚の黒柿薄板を合わせて、狂いや割れを防いでいる。現在の合板技術である。黒柿は柿の種類ではなく、何百年も経って、中身が黒壇のように硬く黒くなったものをいう。厨子は奈良時代には書籍や楽器の類を入れる置き戸棚を総称していう。正倉院の文書によれば、楽器、杖、刀などが入っていたとされる。部屋の中ほどに置き、両面から開けて使用したものと推察される。
前後各面の扉には蝶番がつき、扉中央に壺金具を取り付ける。明治26年に保存されていた部材を集め、復元した品である。
天板、地板とも、7枚の黒柿薄板を合わせて、狂いや割れを防いでいる。現在の合板技術である。黒柿は柿の種類ではなく、何百年も経って、中身が黒壇のように硬く黒くなったものをいう。厨子は奈良時代には書籍や楽器の類を入れる置き戸棚を総称していう。正倉院の文書によれば、楽器、杖、刀などが入っていたとされる。部屋の中ほどに置き、両面から開けて使用したものと推察される。
- 1940年 - 帝室博物館、皇紀2600年記念正倉院御物特別展
- 1953年 - 第7回
- 1968年 - 第21回
- 1973年 - 第26回
- 1984年 - 第36回
- 1994年 - 第46回
- 2008年 - 第60回
- 2022年 - 第74回
- 奈良国立博物館(2008)『正倉院展六十回のあゆみ』奈良国立博物館
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