象木臈纈屏風(ぞうきろうけちのびょうぶ)は、正倉院に保存されている型押し蝋防染・顔料彩色による屏風である。
型押し蝋防染・顔料彩色による屏風の画面。ロウケツ染の技法は、中国の伝統紡織染物工芸で、絞り染め、型染めと並び、中国古代の三大模様染め技術とされる。平絹を黄色に染色した上で、溶かした蝋を筆にとって生地に模様を描き、その上から茜の染料で重ね染めし、熱で蝋を除去すると、蝋で隠されていた文様部分は染まらず、それ以外の部分に文様が浮かび出る。文様部分にはさらに顔料で彩色された。
蛍光X線分析により多量の鉛が使用されていることが判明した。象の体の白身がかかった黄色部分などに使われている。屏風の褐色地は三次元蛍光分析により茜が使用されていると判明した。
蛍光X線分析により多量の鉛が使用されていることが判明した。象の体の白身がかかった黄色部分などに使われている。屏風の褐色地は三次元蛍光分析により茜が使用されていると判明した。
- 名称:象木臈纈屏風
- 倉番:北倉 44
- 用途: 調度
- 技法:染織
- 寸法:長163.0 幅56.1 本地長154.5 幅52.5
- 材質・技法 :紙本で地は緑青吹付、篆書は雉・山鳥の羽毛、楷書は丹色点描
- 名称:象木臈纈屏風
- 1946年 - 第1回
- 1964年 - 第17回
- 1975年 - 第28回
- 1981年 - 特別展『正倉院宝物』(東京国立博物館)
- 1992年 - 第44回
- 1995年 - 第47回
- 2010年 - 東大寺大仏−天平の至宝−」展(東京国立博物館)
- 2022年 - 第74回
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