縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

人勝残欠雑張(じんしょうざんけつざっちょう)は、正倉院に保存されている正月7日の人日に用いられた飾りである。

概要

人勝は六朝時代に中国南部で行われた年中行事で、人日長寿や子孫繁栄を願っい、色絹や金箔を切りぬいて人や花の形に作り飾った。856年(斎衡3年)の「雑財物実録」に757年(天平宝字元年)の献物として2枚の人勝が記載される。現存する人勝残欠は両方の断片を継ぎ合わせたものである。人や動植物の形に切り抜いて彩色した絁、金箔の縁飾り等の残片を一枚に併せた。 
現存品の中央付近に「令節の佳辰(よきひ)、福慶惟新たなり、やわらぎ和むこと万載、寿保つこと千春」と佳祥句を表す。金箔は剥落し、黒漆地のみ残る。浅緑染めの絁に墨書きの樹、絁に彩絵の花卉、岩、童子、小動物の尾部、緑の金箔裁文等は片方の残欠とみられる。

管理

  • 名称:人勝残欠雑張
  • 倉番:北倉 156
  • 用途: 調度
  • 技法:染織
  • 寸法:31.0cm方
  • 材質・技法 :漆箔  金箔剥落あり  地は黄羅  裁文は金箔押 (金箔剥落あり) 裁文の下に羅の花葉 その他花卉・童子・小動物等は絁に彩色

出展歴

  1. 1956年 - 第10回
  2. 1969年 - 第22回
  3. 1981年 - 特別展『正倉院宝物』(東京国立博物館)
  4. 1990年 - 『日本美術名品展』(東京国立博物館)
  5. 1998年 –第50回
  6. 2009年 -『皇室の名宝―日本美の華』二期:正倉院宝物と書・絵巻の名品(東京国立博物館)
  7. 2014年 - 第66回

参考文献

  1. 奈良国立博物館(2008)『正倉院展60回の歩み』奈良国立博物館
  2. 東京国立博物館(1981)『特別展 正倉院宝物』東京国立博物館

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