縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

東小田峯遺跡(ひがしおだみねいせき)は、福岡県筑前町にある弥生時代前期から中期の遺跡である。

概要

筑前町は筑紫平野の北端に位置し、河岸段丘上に弥生時代初頭に農耕集落が展開した。大正15年に甕棺に収められた前漢鏡と鉄弌が発見された。副葬品を伴う甕棺墓遺跡とみられた。昭和20年以降、地元の朝倉高等学校史学部が調査を実施し、弥生時代前期に成立した居住域と墓域からなる遺跡であると確認された。

調査

遺跡は3区画に分かれており、甕棺墓などの墓域は北側と南側に密集し、調査区中央のL字型の溝に区画された範囲に生活区域が含まれる。その南側の甕棺墓密集区域にある10号甕棺墓からは重要文化財に指定されている前漢鏡2面が出土した。10号甕棺墓は墨丸方形の2号墳丘墓のほぼ中央で見つかったこともあり、最有力の人物と想定できる。
東小田峯遺跡の首長は須玖岡本遺跡三雲南小路遺跡の首長より下位の首長と想定できる。

遺物

  • 内行花文清水鏡
  • 内行花文日光鏡
  • 鉄弌 1本
  • 鉄剣 1本
  • ガラス壁 2点
  • 鉄鑷子 1点
  • 黒塗土器
  • 丹塗土器
  • るつぼ
  • 青銅器鋳型
  • 炉壁
  • 細形銅剣
  • 銅矛土製鋳型

指定

  • 昭和63年6月6日 国指定重要文化財(考古資料)、九州国立博物館に一括保管

アクセス

  • 名称:東小田峯遺跡
  • 所在地:〒838-0214 福岡県朝倉郡筑前町東小田
  • 交 通:九州旅客鉄道 原田駅から徒歩52分。

参考文献

  1. 文化庁(2022)『発掘された日本列島2022』共同通信社
  2. 発掘された日本列島 東小田峯遺跡」東京新聞,2022年6月8日

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