縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

白瑠璃瓶(はくるりのへい,Persian Style Glass Pitcher)は奈良県奈良市正倉院に伝わるガラス製の瓶である。

概要

透明でわずかに淡緑色を帯び、宙吹きにより成形された。口縁部に注ぎ口を作り出し、底に台部をつくる。頚部上端から胴部にかけて本体と同質のガラスで把手を付ける。上端に指かけの瘤状突起をつける(参考文献1)。
瘤状突起はサムピースと呼ばれ、把手を右手で持ち親指で突起を押すと首部が下がって自然に注げる。頸部の注口部分は、内側に湾曲した口縁部が液漏れを防ぐ。注口は先端部の水の通り道が細くなり、球状に丸みを帯び、口もれを防いでいる(参考文献1)。

生産地

原産地はササン朝ペルシャ時代の優れたガラス技術の伝統を受け継ぐ産地のガラス工房である(参考文献1)。
製造年代は、類品の出土例から、9世紀以降10世紀までとみられる(参考文献1)。
日本には10世紀から11世紀頃、日宋貿易を通じて招来されたと考えられる(参考文献1)。

展示歴

  1. 1950年? – 第4回
  2. 1998年? – 第50回
  3. 2017年? - 第66回

管理

  • 登録名:白瑠璃瓶
  • 倉番 : 中倉 69
  • 用途 : 飲食具
  • 技法 : ガラス
  • 寸法 : 高27.2cm,胴径14.0cm,底径8.1cm,重634g
  • 材質・技法 :アルカリ石灰ガラス

参考文献

  1. 由水常雄(1994) 『正倉院ガラスは何を語るか』中央公論新社
  2. ドロシー・ブレイア・岩田糸子・吉田晃雄・上松敏明訳(1998)『日本の硝子史』日本硝子製品工業会
  3. 奈良国立博物館(2008)「正倉院展六十回のあゆみ」奈良国立博物館

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