縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

ノロ(のろ)は、日本の南方島で公の祀りをつかさどる神主または司祭である。

概要

沖縄では公の祀りをつかさどるノロ(祝女、沖縄語でヌル)と私的な領域を扱うユタ(巫女)がいる。ノロは御嶽信仰の中核的存在であり(櫻井徳太郎(1979))、他では神主に相当する。
ユタは個人の運勢や吉凶を占い、死んだ人間の霊が乗り移るなどシャーマンの役割を果たす。
ノロは女性司祭者であるから、市民との関りはほとんどない。ノロは世襲制である。親から子に受け継がれる。一般市民はノロについてほとんど知らず、ユタとノロを混同しているとされる(脇本忍, 方予辰(2020))。
沖縄のノロは婚姻するのが一般的で、未婚は特殊である(宮城永昌(1971))。高級神女51名中42人が婚姻していた。

卑弥呼との関連

小林敏男の説によれば、古代の女王である「卑弥呼ノロの性格を持っていた」という。単なる鬼道というよりは、公の祀りを担い、男性とセットで活動していた点では、卑弥呼と共通している。ノロに古代的要素があるなら、ノロであったとする説も説得力がある。

参考文献

  1. 櫻井徳太郎(1979)「沖縄民俗宗教の核: 祝女 (ノロ) イズムと巫女 (ユタ) イズム」 法政大学沖縄文化研究所、第6巻、pp.107-147
  2. 脇本忍, 方予辰(2020)「沖縄シャーマニズムについての実態調査」聖泉論叢27号、聖泉大学紀要委員会,pp.29 – 52
  3. 宮城永昌(1971)「沖縄の神女の婚姻制について」横浜国立大学人文紀要 第一類哲学・社会科学 17,pp,1-17

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