縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

紫檀木画箱(したんもくがのはこ)は、正倉院に保存されている木製の収納箱である。17号と18号とがある。

概要

  • 紫檀木画箱 第18号
蓋のみが当初の作で身と床脚は後補である。
蓋は柘植の板材を用いて長方形の構造体を作り紫檀の薄い板をその上に貼っている。床脚が付く。蓋は面取りを施し、陵角と合口は象牙の細線を角貼り及び縁貼りする。蓋の内面四隅に蓋掛が取り付く。
木画の手法によって蓋は飛鳥を中心とした八花形花文、その周辺の花卉、雲、飛鳥を配す。木画象牙、緑に染めた鹿角、柘植などの材を棒状に束ねてブロックとし、1mm前後の厚さに切り離し、紫檀の薄板にはめ込む。木画に色調の異なる素材を用いる。
蓋の文様は画面の四分の1を単位として、これを上下左右に反転させて全体の文様を完成させる。
  • 紫檀木画箱 第17号
合口造りの長方形の献物箱。欅の芯材で作成した木地構造の外面に紫檀、内面と底裏に黄楊の薄板を張り、矢筈文や甃文の木画の界線で区画して装飾する。木画には色調の異なる素材を用いる。欅製の木地は天板を芋接ぎによる二枚矧とするほかは一枚板を用い、床脚は身の側板と一体にし、香狭間を刳って造り出した。蓋の内側四隅に舌を備えて蓋懸りとすら変形逆印籠蓋造りとする。木画は精緻に作成されている。木画部分に錫が使われている。

管理

名称:紫檀木画箱 第18号

  • 倉番:中倉 145
  • 用途: 収納具
  • 技法:木竹工
  • 寸法:縦23.5 横42.3 高20.7
  • 材質・技法 :黄楊木 紫檀貼 界線は象牙 木画(緑染鹿角・象牙・黄楊木・黒檀) 内面は白檀貼 身・台は新造

名称:紫檀木画箱 第17号

  • 倉番:中倉 145
  • 用途: 収納具
  • 技法:木竹工
  • 寸法:縦23.6 横42.4 高15.3
  • 材質・技法 :欅 紫檀貼 界線は象牙 木画象牙黒柿花櫚?黄楊木?・錫) 内面・底裏は黄楊?木貼

出展歴

  • 名称:紫檀木画箱 第18号
  1. 1960年 – 第13回
  2. 1978年 - 第31回
  3. 1989年 - 第41回
  4. 2000年 - 第52回
  5. 2015年 - 第67回
  6. 2022年 – 第74回
  • 名称:紫檀木画箱 第17号
  1. 1960年 - 第13回
  2. 1978年 - 第31回
  3. 1989年 - 第41回
  4. 2000年 - 第52回
  5. 2015年 - 第67回

参考文献

  1. 奈良国立博物館(2008)『正倉院展60回の歩み』奈良国立博物館
  2. 奈良国立博物館(2022)『正倉院展第74回』仏教美術協会
  3. 北啓太(2006)「正倉院の世界」別冊太陽143号、平凡社

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

フリーエリア

よろしければランキング投票してください
にほんブログ村 歴史ブログ 考古学・原始・古墳時代へ
にほんブログ村

フリーエリア

PVアクセスランキング にほんブログ村

メンバーのみ編集できます