縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

沈香木画箱(じんこうもくがのはこ、Box with Marquetry Decoration)は正倉院に収蔵されている印籠蓋造りまたは逆印籠蓋造り?の長方形の木製箱である。

概要

  • 沈香木画箱 第10号
装飾に技巧を凝らした木製の箱。素材は黒柿材。外面に蓋・身とも沈香の薄板を貼る。各面を紫檀の木画帯で内外2区画に分ける。沈香貼の部分に金泥で山水を描く。蓋裏は同様に金銀泥で木理文を描く。内側に水晶の板を貼る。
各面の中央に伏彩色のある水晶板を配し、木画や沈香・紫檀の薄板で囲む。水晶の部分は極彩色で動物や草花を描く。床脚は象牙製。鳥獣葡萄唐草文を透かし彫りする。
  • 沈香木画箱 第12号
逆印籠蓋造り?による長方形の木製床脚つき献物箱である。床脚には花弁文の紺牙撥鏤を貼る。蓋表、箱の側面は象牙の線、黒檀、矢羽根文の緻密な木画で界線でにより6区画に区分する。木画には金、錫、紫檀黒檀象牙、緑染鹿角、柘植?が用いられ、色調の異なる多種多様な素材を用い、幾何学文様をあらわす。
菱形に切った沈香を敷き詰める。中に黄赤地小花文錦製の内張りが残る。
木画による献物箱の内で最も精巧な装飾である。

展示歴

沈香木画箱 第10号

  1. 1948年 - 第3回
  2. 1964年 - 第17回
  3. 1979年 - 第32回
  4. 1986年 - 御在位60年記念『日本美術名宝展』(京都国立博物館)
  5. 1998年 - 第50回
  6. 2009年 -『皇室の名宝―日本美の華』二期:正倉院宝物と書・絵巻の名品(東京国立博物館)
  7. 2018年 - 第70回

沈香木画箱 第12号

  1. 1940年 - 帝室博物館、皇紀2600年記念正倉院御物特別展
  2. 1961年 - 第14回
  3. 1978年 - 第31回
  4. 1986年 - 御在位60年記念『日本美術名宝展』(京都国立博物館)
  5. 1997年 - 第49回
  6. 2009年 -『皇室の名宝―日本美の華』二期:正倉院宝物と書・絵巻の名品(東京国立博物館)

管理

名称 :沈香木画箱 第10号

    • 倉番 :中倉 142
    • 用途 :収納具
    • 技法 :木竹工
    • 寸法 :縦12.0 横33.0 高8.9
    • 材質:黒柿製 沈香・紫檀貼 金泥絵 木画(象牙・緑染鹿角・紫檀・黄楊木) 彩絵をして水晶板嵌装 内面は蘇芳塗 床脚は象牙透彫

名称 :沈香木画箱 第12号

    • 倉番 :中倉 142
    • 用途 :収納具
    • 技法 :木竹工
    • 寸法 :縦28.0 横44.6 高14.6
    • 材質:木製 菱形沈香貼 界線は象牙 木画(金・錫・紫檀・黒檀・象牙・緑染鹿角・黄楊木など) 内部は白檀 床脚は紫檀に紺牙撥鏤貼 畳摺は紫檀貼 内張りは表赤地錦 裏緑地纐纈絁 芯は楮紙・絁

参考文献

  1. 奈良国立博物館(2008)『正倉院展六十回のあゆみ』奈良国立博物館

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