杜家立成(とかりっせい,Toka-Rissei)は中国唐?代に編まれた、書状?の模範文例集である。正倉院御物に光明皇后直筆の書写がある。正式名は『杜家立成雑書要略』である。
北倉3。彩箋墨書。
756年?6月21日、光明皇后が東大寺廬舎那仏に献納した品の一つである。「御書箱」に収められていた。光明皇后の書は筆意をよく会得した臨書と言われる。筆跡は力強く、間違った文字を大胆に上書きしている箇所もある。書蹟は王羲之?の書風を伝え、光明皇后が王羲之風の手本をみて書写したものといわれている。書写に使われた筆は、兎の毛を用いた有芯筆であったと推定されている(参考文献2)。
白色・青色・濃淡の赤・茶色など様々な色紙を19枚継いで、紙を縦方向に折り目を付けて罫線とし、1紙あたり18字程度で本文を墨書した。
「国家珍宝帳」に記載されている紫羅製の表紙と、紫檀製の軸は失われている。
『万葉集』巻5、巻17〜20の漢詩文・和歌の用語に「杜家立成」の用語がみられるため、奈良時代に少なくとも光明皇后、大伴旅人?・大伴家持?、山上憶良?は手元に所持していたと見られる。
756年?6月21日、光明皇后が東大寺廬舎那仏に献納した品の一つである。「御書箱」に収められていた。光明皇后の書は筆意をよく会得した臨書と言われる。筆跡は力強く、間違った文字を大胆に上書きしている箇所もある。書蹟は王羲之?の書風を伝え、光明皇后が王羲之風の手本をみて書写したものといわれている。書写に使われた筆は、兎の毛を用いた有芯筆であったと推定されている(参考文献2)。
白色・青色・濃淡の赤・茶色など様々な色紙を19枚継いで、紙を縦方向に折り目を付けて罫線とし、1紙あたり18字程度で本文を墨書した。
「国家珍宝帳」に記載されている紫羅製の表紙と、紫檀製の軸は失われている。
『万葉集』巻5、巻17〜20の漢詩文・和歌の用語に「杜家立成」の用語がみられるため、奈良時代に少なくとも光明皇后、大伴旅人?・大伴家持?、山上憶良?は手元に所持していたと見られる。
宮城県多賀城市市川の市川橋遺跡から「杜家立成雑書要略」と書かれた木簡が出土した。木簡と光明皇太后筆の写本とは、書風は異なり、本文文字の異同があるため、本木簡の手本となった写本は、皇太后が書写した手本とは別系統の伝本と見られる。杜家立成が地方官人にも読まれていたことが分かる証拠になった。
- 1949年 -正倉院御物特別展 東京国立博物館
- 1955年 - 第9回
- 1960年 - 第13回
- 1967年 - 第20回
- 1982年 - 第34回
- 1990年 - 『日本美術名品展』 東京国立博物館
- 1993年 - 第45回
- 2009年 - 『皇室の名宝―日本美の華』二期:正倉院宝物と書・絵巻の名品(東京国立博物館)
- 2021年 - 第73回
- 埋蔵文化財|杜家立成木簡について宮城県
- 奈良国立博物館(2021)『第73回 正倉院展』奈良美術協会
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