灯籠(とうろう)は、戸外で使われる灯火具である。東アジアの照明器具で、日本、中国、韓国、ベトナムなどで使われる。
仏教とともに伝来し、仏教寺院を中心に、神道の神社まで広まる。素材は竹や木材、金属、石などが使われる。仏教では「灯」が邪気を払うとされており、仏前に火を灯す風習(献灯)が残る。八角形の石燈籠は平安時代以前に多く造られ、鎌倉時代以降は六角形が主流となった。
奈良時代まで主として寺院への献灯として石灯籠が使われた。石灯籠の最古のものは、奈良時代に作成された當麻寺の石灯籠で重要文化財となっている。八角型の石燈籠は、金堂の裏側(南側)、覆屋の中に立つ。蕨手がないのは新羅に見られる様式の古様を示しており、白鳳時代(645-710年)の遺構説を裏付ける。八角石燈籠は、金剛山地の北部に位置する二上山から切り出された凝灰岩で造られており、高さ2.27m。 基礎部は風化しており、笠・宝珠いずれも破損している。火袋は木製の後補。
木製灯籠は、風食や火災のため保存が難しい。春日大社にある鎌倉時代の黒漆六角瑠璃釣灯籠が最古とされている。
1865年(慶応元年)に完成した、香川県にある高さ27メートルの日本一高い灯籠は国の重要有形民俗文化財に指定されている。琴平電鉄の琴平駅付近で、所在地は香川県仲多度郡琴平町361。瀬戸内海を航海する船の指標として建てられた。内部は三階建。
タグ
コメントをかく