埼玉稲荷山古墳(さきたまいなりやまこふん)は、埼玉県行田市にある前方後円墳である。国宝の稲荷山古墳出土金錯銘鉄剣?が出土したことにより知られる。
概要
調査
復原整備
遺構
遺物
第一主体部
第一主体部
アクセス
参考文献
概要 
埼玉古墳群で最も古く、最も北に位置する古墳である。稲荷山古墳は大阪府堺市の大山古墳と墳形が類似すると指摘される。墳丘は二段築成。方形の二重周濠があり、濠の深さは築造当時の地表面から約1.8メートルと推定される。通常は空堀である。
調査
1938年に前方部が採土工事で消失した。1973年から1974年の周囲の堀の確認調査により主軸長117m、後円部径58m、高さ11.8m、前方部幅72mを確認した。数字はその後の発掘調査により変わる。
内部の主体部の調査は、埼玉県教育委員会と斉藤忠により行われ、2基の埋葬施設を確認した。
内部の主体部の調査は、埼玉県教育委員会と斉藤忠により行われ、2基の埋葬施設を確認した。
復原整備
現在は復原整備（1997年〜）により、当時に近い形を見ることができる。墳丘の全長は120mで、周囲には二重の長方形の周堀がめぐる。墳丘、中堤のそれぞれ西側に、造出しという張り出し部が設けられる。
墳丘の頂上に登ることができ、復原された礫槨とともに、周囲の古墳を見渡せる。
墳丘の頂上に登ることができ、復原された礫槨とともに、周囲の古墳を見渡せる。
遺構
第一主体部は礫槨で、内法長5.7m、最大幅さ1.2mである。
- 墳丘長120m
- 後円部径62.6メートル
- 後円部高さ10.4メートル
- 前方部幅82.4メートル
- 前方部高さ9.4メートル（推定）
遺物
第一主体部
第一主体部
- 鉄刀片
- 桂甲小札片
- 鉄鏃片
- 鎌1
- 辻金具2
アクセス
- 名称：埼玉稲荷山古墳
- 所在地： 〒361-0023 埼玉県行田市埼玉４８３４
- 交 通： ＪＲ高崎線行田駅（東口）から市内循環バス観光拠点循環コース15分「埼玉古墳公園前」下車徒歩約2分
参考文献
- 大塚初重(1996)『古墳辞典』東京堂出版
- 青木敏(2022)『古墳図鑑』日本文芸社
タグ
コメントをかく