縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

白石鎮子 戌・亥(はくせきのちんす いぬ い, Relief marble weight,with dog and Boar serpent in relief)は、正倉院に保存されている大理石のレリーフである。

概要

十二支のうち戌・亥を組み合わせた図柄のリリーフである。正倉院に四神と十二支を大理石製の板1枚に2体ずつ浮き彫りにした品が8枚伝わる。すなわち白石鎮子は「子・丑」「寅・卯」「辰・巳」「午・未」「申・酉」「戌・亥」の6枚と、「玄武白虎」「青龍朱雀」の2枚からなり、合計8枚である。

文様

現在のロシアやウクライナに紀元7世紀頃からいた古代の遊牧民族スキタイの芸術に表現される「動物闘争文」の影響とみられているものの、動物の闘争には見えないとの説がある。

材質

象牙色の結晶質石灰岩(大理石)であることはX線回折で確認された。紫外線による蛍光はみられない(益富寿之助他(1988))。8枚とも同質である。

用途

鎮子は重しの意味であるが正確には用途不明である。建築物の壁にはめ込まれた装飾板という説がある。

管理

  • 名称:白石鎮子 戌・亥
  • 倉番:北倉 24
  • 用途:調度
  • 技法:石製品
  • 寸法:縦21.2 横32.0 厚4.6 重9112
  • 材質・技法 :大理石

出展歴

  1. 1959年 - 正倉院宝物展(東京国立博物館
  2. 1971年 - 第24回
  3. 1988年 - 第40回
  4. 2006年 - 第58回

関連宝物

参考文献

  1. 奈良国立博物館(2022)『正倉院展 第74回』仏教美術協会
  2. 益富寿之助・山崎一雄・藤原卓(1988)「石製宝物の材質調査報告」正倉院紀要第10号
  3. 「重し 実は台座の飾り板 ?」読売新聞2022年11月11日

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