縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、平安時代など日本古代史の出来事と検討課題の考察を行う。考古学の成果も取り入れ、事実に基づき、合理的な歴史の再構築を図る。

タグ検索で装身具13件見つかりました。

小玉

''小玉''(こだま)は古代に首飾りや」腕飾りなどに使われた直径5から6ミリの丸い玉である。 *概要 多くはガラス玉である。[[弥生時代]]から[[古墳時代]]前期にかけてガラスの色ははほぼ水色に限られていた。古墳時代には小玉だけ、あるいは他の玉とともに連ねて、耳、首、手、足などの飾りとした。縄文時代には石製のものもあった。 *流通 ガラスを国内で原料から生産していたものではなく、製品や資材として作られたものが国内に持ち込まれ、加工・流通していたものと考えられている。一部の遺跡から勾玉の鋳型なども見つか…

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%be%ae%b6%cc... - 2023年04月25日更新

円頭大刀

''円頭大刀''(えんとうたち)は丸みを帯びた[[柄頭]]をもつ[[大刀]]である。 *概要 金属装大刀は把頭の形式により[[環頭大刀]],[[円頭大刀]]、[[圭頭大刀]]、[[方頭大刀]]、[[頭椎大刀]]、[[鶏冠頭大刀]]などがある。 柄頭は金銅製が多い。 *銀象嵌銘円頭大刀(岡田山古墳出土) 把円頭に意匠を凝らした精緻な双鳳亀甲繋文の象嵌あり。 刀身平の鋒寄りにある銘文「各田卩臣」(額田部臣)と書かれる氏姓の存在は、部民制成立の時期が、他の共伴品の年代と併せ、記紀の内容から知られる時期以上に遡…

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%b1%df%c6%ac%c2... - 2023年04月23日更新

緑牙撥鏤把鞘御刀子

''緑牙撥鏤把鞘御刀子''(りょくげばちるのつかさやのおんとうす)は[[正倉院]]に収蔵されている帯から下げる佩飾品の小刀である。 *概要 [[国家珍宝帳]]に所載される品である。[[国家珍宝帳]]の[[赤漆文欟木御厨子]]の納物として記載される刀子六口の一つ「小一口 緑牙撥鏤把鞘 金銀作」に当たる。 把と鞘を象牙で造つて染め、表面を彫って鳥や花の文様を作る。把と鞘は紺色染も象牙で、一材で作る。[[蛍光X線分析]]で鞘金具、把口金具で金、水銀、銅が検出された。[[撥鉚]]の個所ではカルシウム、リンが検出…

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%ce%d0%b2%e7%d9... - 2023年03月27日更新

''蓋''(きぬがさ)は地位の高い人に従者がさしかける傘である。 「傘蓋」(さんがい)ともいう。 *概要 インドの王侯や貴族は炎暑や熱風,あるいは塵埃を避けるた、従者や下僕に傘蓋をかざさせた。絹を張った柄の長い傘である。 *事例 -埴輪 蓋  - (傘部)奈良県三宅町石見出土 [[古墳時代]]・5〜6世紀 -蓋形埴輪 – [[三重県総合博物館]] 飯南郡朝田村出土 -蓋形埴輪 – 宮内庁蔵 応神天皇陵出土 -形象埴輪/蓋形 - [[唐古・鍵遺跡]] …

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%b3%b8... - 2023年03月05日更新

衲御礼履

''衲御礼履''(のうのごらいり,Dyed Leather Ceremonial Shoes)は[[正倉院]]に収蔵されている浅型の靴である。 *概要 つま先の先端が反り上がった鼻高履とも言われる浅型の靴である。先が二股に分岐する。左右同形である。外側を茜色で染めた牛革製で、小口を白く塗り、金線で縁取りし、珠玉を嵌めた花形金具で飾る。中に白綾で包まれた底敷きを置く。金具には真珠、水晶、ガラス玉などがはめ込まれている。収納用に赤漆の箱が付属する。 正倉院御物目録に平城宮御宇太政天皇(聖武)御物と記す。 7…

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%ea%d5%b8%e6%ce... - 2023年02月27日更新

ラピスラズリ

ラピスラズリ(らぴすらずり)は方ソーダ石グループの鉱物である。 *概要 和名でを「瑠璃」という。不透明の青色を呈する天然石である。 世界各地で「聖なる石」とされている。 ラテン語の「ラピス」は“石”を意味し、アラビア語で「ラズリ」が“青”や“空”を意味する。 *産出地 アフガニスタン、ロシア、チリ、ミャンマー、アメリカなどで産出される。 …

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%a5%e9%a5%d4%a5... - 2023年02月20日更新

紅牙撥鏤尺

''紅牙撥鏤尺''(こうげばちるのしゃく,Ivory Ruler Stained Red and Incised with Bachiru Designs of Birds and Flowers)は[[正倉院]]に収蔵されている天平時代に用いた[[物差]]である。 *概要 北倉に2つ(甲、乙)、中倉に4つ(第1号から第4号)ある。 -由来 甲、乙は[[国家珍宝帳]]に記載された品である。「紅牙撥鏤尺二枚」と記され、[[赤漆文欟木御厨子]]に納められていた。『大唐六典』には毎年二月二日に撥鏤尺と木画紫檀…

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%b9%c8%b2%e7%d9... - 2023年02月19日更新

緑牙撥鏤尺

''緑牙撥鏤尺''(りょくげばちるのしゃく,Green-stained Ruler with Bachiru Decoration)は[[正倉院]]に収蔵されている一尺の物差しである。 *概要 甲と乙とがある。[[国家珍宝帳]]記載の品で、「緑牙撥鏤尺二枚」の甲と乙である。[[赤漆文欟木御厨子]]に納められていた。[[象牙]]の全面を染め、表面を浅く掘って文様を彫る[[撥鉚]]技法で装飾される。寸の目盛りだけのため、実用性がなく、儀式用の尺と考えられる。 *構成 [[象牙]]を染め、その表面を彫って文…

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%ce%d0%b2%e7%d9... - 2023年02月19日更新

棗玉

''棗玉''(なつめたま)は切子玉の 稜角を除いたナツメの実の形をした玉である。 *概要 [[琥珀]]製のほか[[硬玉]]、[[水晶]]、[[埋木]]、ガラスなどが用いられる。 [[古墳時代]]前期には硬玉製が多く、形は小さい。[[琥珀]]製には大型のものがある。 琥珀製のものは後期の関東地方に多くみられる。 大谷古墳出土(和歌山県)のガラス製棗玉は薄緑色の有文で、硬玉製のものをまねたとみられる。一つの古墳から数個程度の出土であるが、滑石製、琥珀製のものは多数出土することがある。 *出土例 -硬玉棗玉 …

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%dc%a7%b6%cc... - 2023年01月22日更新

管玉

入れて、首飾り(頚飾)、腕輪、手玉などの装身具に用いる。弥生時代には専門の玉作工人がいた。管玉は[[縄文時代]]晩期から[[弥生時代]]前期に朝鮮半島から伝わった。 *素材 縄文時代に石製、鳥骨製のものがある。弥生時代は碧玉、鉄石英製で、長さ1〜2センチメートル、径0.3センチメートル程度の小形が多い、古墳時代には全体的に大形化し、長さ3センチメートル、径0.5〜1センチメートル程度が多い。古墳時代中期には[[滑石]]、[[凝灰岩]]が用いられた。後期は[[瑪瑙]]、[[水晶]]、ガラス玉を用いる。奈良時…

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%b4%c9%b6%cc... - 2023年01月21日更新

丸玉

''丸玉''(まるたま)は球形で、中央に孔があけられている玉である。 *概要 材質にはガラス製が多く、そのほか[[碧玉]]、[[瑪瑙]]、[[水晶]]、[[滑石]]もある。 *正倉院 少壮×の[[墨絵弾弓]]は、丸玉を弾いて飛ばす遊技具の弓である。 *出土例 -瑙製丸玉1、 東福寺古墳群ST014古墳 佐賀県 -水晶製丸玉1、 東福寺古墳群ST014古墳 佐賀県 -滑石製丸玉1 東福寺古墳群ST014古墳 佐賀県 -ガラス製丸玉 西宮山古墳 兵庫県竜野市日山 古墳時代後期、6世紀前半 …

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%b4%dd%b6%cc... - 2023年01月21日更新

切子玉

''切子玉''(きりこたま)は截頭角錐を2個合わせた形状の玉である。 *概要 断面は六角形が多いが、七角形、八角形、四角形などもある。材料は水晶が多いが、硬玉、琥珀、埋木、瑪瑙、蝋石、ガラス、ろう石なども用いられる。切子玉は主として古墳時代後期に使用された。 大きさは1cmから3cm前後である。算盤玉は横断面が円形で、截頭円錐形を2つ合わせた形状である。 *出土例 -大形切子玉 大阪府和泉黄金塚古墳 -切子玉 沖ノ島8号遺跡 -切子玉 ホリノヲ2号墳 *参考文献 +阿部善也(2021)「沖ノ島8号遺…

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碧玉

''碧玉''(へきぎょく、jasper)は不純物を含んでおり、不透明で色のついた塊状の石英。である。 *概要 石英の仲間でも、透明度のあるものはカルセドニー、縞模様などの模様が見えるものはアゲート、不透明なものはジャスパーと呼ぶ。ジャスパー(Jasper)の名前は「斑点のある石」を意味する古代フランス語「jaspre」、ラテン語の「jaspidem」、ギリシャ語の「jaspis」に由来する。 酸化鉄などが混じるために赤色、緑色、黄色、褐色、黄褐色、灰緑色、褐黒色などの色がある。 割れ口は平滑または貝殻状…

https://ancienthistory.memo.wiki/d/%ca%cb%b6%cc... - 2023年01月21日更新

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